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My Heart Will Go On

  • 作曲: HORNER JAMES
#洋楽ポップス#映画音楽
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My Heart Will Go On - 楽譜サンプル

My Heart Will Go On|歌詞の意味と歴史

基本情報

「My Heart Will Go On」は、作曲ジェームズ・ホーナーによる1997年公開の映画『タイタニック』の主題歌。歌唱はセリーヌ・ディオン、作詞はウィル・ジェニングス。映画のサウンドトラックおよびディオンのアルバム『Let’s Talk About Love』に収録され、世界的な大ヒットを記録した。壮大なオーケストレーションとシンセサウンド、そしてアイリッシュ由来のティン・ホイッスルの旋律が特徴的で、劇中スコアの主要モチーフとも連動している。アカデミー賞歌曲賞、ゴールデングローブ賞歌曲賞、グラミー賞主要部門など数々の栄誉を受けた名曲である。

歌詞のテーマと意味

歌詞は別離と喪失を抱えながらも、心の中で愛が生き続けるというメッセージを中心に据える。物語の悲劇性と対照的に、希望と記憶の力を肯定する内容で、愛が時間と距離を超えて「続いていく」感覚を描く。歌い手は個人的な誓いを普遍的な語りへ昇華し、聴き手自身の体験と重ね合わせやすい語彙で構成されている。メロディの高揚とともに感情が解放される構図は、映画のエンディングでの余韻を強く補強し、単なるラブソングを超えて“追悼と希望”のアンセムとして機能している。

歴史的背景

当初『タイタニック』にはボーカル楽曲を入れない構想もあったが、ホーナーはジェニングスとともにテーマ旋律を発展させ、ディオンのデモを制作。最終的に主題歌として採用されたことで、映画音楽とポップ・バラードの理想的融合が実現した。1997年の公開と同時に世界的ブームを呼び、映画と相互に相乗効果を生む形で曲の知名度が爆発的に拡大。バラード全盛の90年代後期を象徴する楽曲として、ポップ史・映画音楽史の双方で重要な位置を占めるに至った。

有名な演奏・映画での使用

映画では主にエンドクレジットを飾り、劇伴では関連モチーフが各所に織り込まれている。ミュージックビデオは映画の名場面を交えた編集で、映像記憶と楽曲を強固に結び付けた。セリーヌ・ディオンは授賞式や自身のワールドツアーで繰り返し披露し、そのたびに楽曲の普遍性を更新してきた。オーケストラ伴奏版やアコースティック編成など多様なアレンジが存在し、器楽版も含めて幅広い場で演奏され続けている。

現代における評価と影響

本作は映画主題歌の成功例としてしばしば引用され、物語体験を音楽が拡張し得ることを示した代表作である。ストリーミング時代に入ってからも継続的に聴かれ、リバイバル上映や記念企画のたびに再注目される。映画音楽の旋律美とポップ・バラードの歌心を両立させた設計は、多くの後続ヒットに影響を与えた。日本を含む各国で長く親しまれ、世代を超えて“90年代を象徴するラブバラード”として評価が定着している。

まとめ

「My Heart Will Go On」は、映画の感動を私的な記憶へと橋渡しする歌であり、普遍的な愛の持続を高らかに歌い上げる。映画音楽とポップスの架け橋としての歴史的意義、受賞歴に裏打ちされた品質、そして時代を超える訴求力が、その不朽の名声を支えている。