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Nights on Broadway

  • 作曲: GIBB BARRY ALAN,GIBB MAURICE ERNEST,GIBB ROBIN HUGH
#洋楽ポップス
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Nights on Broadway - 楽譜サンプル

Nights on Broadway|歌詞の意味と歴史

基本情報

『Nights on Broadway』は、バリー、ロビン、モーリスのギブ3兄弟によるビー・ジーズの楽曲。1975年のアルバム『Main Course』に収録され、同年シングルとしてもリリースされた。プロデュースはアリフ・マーディン、録音はマイアミのクライテリア・スタジオで行われたとされる。レーベルはRSO Records。ディスコ/R&B志向へと舵を切った時期の代表曲で、後の彼らのサウンドを方向付けた重要作として知られる。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、夜の都市の喧騒の中で燃え上がる執着や未練、報われない恋心を描く。相手への強い想いと、自制できない衝動の間で揺れる語り手の心情が、緊張感あるメロディとともに浮かび上がる。ブロードウェイという象徴的な舞台は、華やかさと孤独を同時に抱える都会の二面性を示す装置となり、主人公の感情を拡大鏡のように映し出す。直接的な告白と内省が交錯する構成は、聴き手に濃密なドラマを想起させる。

歴史的背景

ビー・ジーズは1970年代半ば、マイアミに拠点を移し、ソウル/ディスコ要素を取り入れることで再起を図った。アリフ・マーディンの提案でバリー・ギブがファルセットを前面に出し、これが後年の代名詞となる。『Main Course』期の試行は、バンドの転換点であり、ダンス・グルーヴとポップ・メロディの融合が結実。本曲はその文脈の中心に位置し、彼らの国際的復活を加速させた。

有名な演奏・映画での使用

ビー・ジーズのライヴでは中核レパートリーとして頻繁に取り上げられ、強靭なリズムとファルセットのコントラストが映えるパフォーマンスで知られた。カバーは多数存在し、キャンディ・ステイトンなどのソウル系アーティストによる解釈も評価が高い。テレビでは『Saturday Night Live』の人気コント『The Barry Gibb Talk Show』でモチーフとして用いられた例が広く知られる。映画での顕著な使用は情報不明。

現代における評価と影響

本曲は、ディスコ前夜のポップがR&Bグルーヴと結びつく過程を示す指標的作品として位置づけられる。バリー・ギブのファルセットは後続のポップ/R&Bシンガーに影響を与え、ジャンル越境の手法として定着。米国ビルボードHot 100でトップ10入りを果たし、商業的成功とともに批評面でも再評価が進んだ。現在もプレイリストやラジオで支持され、70年代サウンドの洗練を伝える定番として生き続けている。

まとめ

『Nights on Broadway』は、劇的な歌詞と洗練されたグルーヴ、そしてファルセットの鮮烈な表現が結晶した一曲。ビー・ジーズの転換期を象徴し、ポップとダンス・ミュージックの接点を開拓した功績は大きい。時代性を超えるメロディの強度とアレンジの巧みさにより、半世紀近く経った現在もなお、新鮮な切迫感をもって聴き継がれている。