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See You Later, Alligator

  • 作曲: GUIDRY ROBERT CHARLES,CHARLES BOBBY
#洋楽ポップス
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See You Later, Alligator - 楽譜サンプル

See You Later, Alligator|歌詞の意味と歴史

基本情報

「See You Later, Alligator」は、ロバート・チャールズ・ギドリー(通称ボビー・チャールズ)が作ったロックンロール曲。1955年にボビー・チャールズが「Later Alligator」として録音し、1956年にはビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツのカバーが全米シングルチャートで上位に進出、同曲を一躍ポップ・スタンダードへ押し上げた。作曲者はGUIDRY ROBERT CHARLES, CHARLES BOBBYと表記され、作詞もボビー・チャールズによる。12小節ブルースの骨格に、シャッフルのグルーヴ、ギターのストロークとサックスのリフが絡む王道の50年代ロックンロール・サウンドが特徴。

歌詞のテーマと意味

タイトルは英語のくだけた別れのあいさつを下敷きにし、ワニをもじった言い回しと、それに韻を踏んだ返し表現を巧みに組み合わせる。内容は、若者同士の軽妙なやり取りと恋のもつれをコミカルに描くもので、深刻な嘆きではなく、ユーモアとテンポの良さで関係の終わりを受け止める視点が際立つ。コール&レスポンスの構造や覚えやすい決まり文句が反復され、観客参加型の盛り上がりを生む点も大きな魅力。比喩や音の遊びが中心で、明確な物語よりもフレーズの楽しさとノリに重心が置かれている。

歴史的背景

1950年代半ばは、R&Bの語法が白人層にも広がり、ロックンロールが米国の若者文化を席巻した時期。ボビー・チャールズは南部のR&B感覚を持つソングライターとして同曲を生み出し、ビル・ヘイリーのカバーは明快なビートとアンサンブルで大衆性を獲得した。インディ・レーベルやダンスホールの現場からラジオ・全米チャートへと拡散する当時の音楽産業のダイナミズムを体現した例といえる。

有名な演奏・映画での使用

代表的な録音は、ボビー・チャールズのオリジナル(1955年)と、ビル・ヘイリー&ヒズ・コメッツによるヒット・バージョン(1956年)。後者は力強いシャッフル、サックスのブレイク、スラップバック・エコーが際立つ録音で、ロックンロール時代の象徴的サウンドとして語り継がれる。映画やテレビでの具体的な使用例は情報不明。

現代における評価と影響

本曲は、英語圏で親しまれる別れの口語表現を世界的に知らしめた存在としても記憶され、オールディーズの定番曲として現在も幅広く演奏・紹介される。学芸会やダンス、英語学習の文脈でも取り上げられることがあり、フレーズのキャッチーさが年齢層を超えて機能する。録音面では、12小節ブルースをベースにしたロックンロール編成の手本として、多くのバンドがステージで引用・参照するレパートリーになっている。

まとめ

「See You Later, Alligator」は、軽妙な言葉遊びと身体性の高いビートで、50年代ロックンロールの魅力を凝縮した1曲。ボビー・チャールズのソングライティングと、ビル・ヘイリーの大衆的なアレンジが相乗し、今日まで親しまれる普遍性を獲得した。歴史的背景や言語表現の面白さを知ることで、シンプルな楽しさの奥にある時代性と創意が見えてくる。