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She Didn't Say Yes

  • 作曲: KERN JEROME
#洋楽ポップス
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She Didn't Say Yes - 楽譜サンプル

She Didn't Say Yes|楽曲の特徴と歴史

基本情報

She Didn't Say Yes は、作曲家ジェローム・カーンが1931年に発表したブロードウェイ・ミュージカル『The Cat and the Fiddle』のためのナンバー。作詞はオットー・ハーバック。題名は「イエスとは言わなかった」という機知に富むフレーズで知られ、別表記に “She Didn’t Say Yes, She Didn’t Say No” もある。歌詞全文は非掲載。舞台発のポピュラー楽曲として後年ジャズ・シーンでも扱われるようになった。

音楽的特徴と演奏スタイル

カーン特有の流麗な旋律線と、軽妙な掛け合いを想起させる句作りが魅力。ミディアム〜ややアップのスウィングで取り上げられることが多い一方、バラード解釈も可能。和声は滑らかな転回や半音階的な接続が用いられ、ヴォーカルは言葉の抑揚を生かしたニュアンス表現が鍵となる。コンボ編成ではリズムセクションの間合いでウィットを際立たせ、ビッグバンドでは軽快なサックス・ソリが映える。

歴史的背景

大恐慌下のニューヨークで初演された『The Cat and the Fiddle』は、舞台音楽とクラシックの接点を描く作品群の一つ。本曲は都会的なロマンスと含みのあるユーモアを舞台上にもたらした。1934年の映画版での採用状況や編曲の詳細は情報不明だが、舞台起源のポピュラー曲として広まり、のちの歌手たちに受け継がれた。カーンとハーバックの協働らしい洗練が、当時の観客の嗜好に合致した点も普及の背景といえる。

有名な演奏・録音

初演キャストによる歌唱は舞台で披露されたが、当時の決定的なヒット録音やチャート情報は情報不明。以後はジャズ・ヴォーカリスト、ダンス・バンド、小編成コンボなど多様なフォーマットで録音・演奏が行われてきた。具体的な代表盤や年次については本稿では情報不明として扱うが、クラブ、リサイタル、レビュー型のステージでの採用例は多く、編曲の自由度が高いことも再演の理由となっている。

現代における評価と影響

気取らない洒脱さと、答えをぼかすウィットは現代の聴衆にも通じ、ソングブック企画やリサイタル、クラブのレパートリーで継続的に取り上げられる。テンポ設定やキー選択によって雰囲気が大きく変わるため、歌手・演奏者の個性を打ち出しやすい点が評価される。音源データや楽譜出版の詳細は一部情報不明だが、学習・実演の双方で参照される舞台発スタンダードとして位置づけられている。

まとめ

『She Didn't Say Yes』は、ジェローム・カーンとオットー・ハーバックによる1931年の舞台発の歌物で、ジャズ・スタンダードとして今日まで親しまれている。具体的な初演歌手や代表的録音の確定情報は情報不明ながら、洗練された旋律と言葉遊び的な魅力により、時代や編成を超えて多様な解釈を生み続けている。作品の来歴と特性を押さえれば、演奏や聴取の楽しみは一段と深まるだろう。