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We're All Alone

  • 作曲: SCAGGS WILLIAM R ROYCE
#洋楽ポップス
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We're All Alone - 楽譜サンプル

We're All Alone|歌詞の意味と歴史

基本情報

「We're All Alone」は、作曲者SCAGGS WILLIAM R ROYCE(Boz Scaggs)によるバラード。初出は1976年のアルバム『Silk Degrees』収録で、穏やかなテンポと繊細なピアノ、ストリングスを軸にしたソフトロック/AORの質感が特徴。原曲はアルバム曲ながら、その後のカバーを通じて世界的に知られるようになった代表的ナンバーである。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示すのは「世界から切り離された二人きりの時間」。外界の喧噪や心の嵐を静め、相手と向き合うことで癒やしと再生へ向かう親密な物語が描かれる。自然や海を想起させる比喩が多用され、揺らぎを包み込むような語り口が特徴。孤独の共有がむしろ連帯へ変わるという逆説的なメッセージが、静かな高揚感とともに伝わる。

歴史的背景

1970年代半ばのロサンゼルスでは、洗練された演奏と録音技術を基盤にしたAOR/ウエストコースト・サウンドが台頭。『Silk Degrees』はその象徴的作品の一つで、のちにTOTO結成メンバーとなる実力派セッション勢の参加でも知られる。本曲はアルバムのムードを凝縮し、後年のカバーを通じてメロウなバラードの典型として位置づけられた。

有名な演奏・映画での使用

本曲を世界的に広めたのはRita Coolidgeの1977年のカバーで、ラジオやチャートで広く支持を獲得。以降、多数の歌手がスタイルの異なる解釈で録音し、結婚式やアコースティック編成のライブでも定番化した。一方、特定の映画やドラマでの顕著な使用については情報不明。

現代における評価と影響

穏やかなコード進行とメロディの包容力は、現在もプレイリストやカバー企画で生き続け、世代を超えて聴かれている。歌唱では過度なビブラートよりも息遣いとダイナミクスが映え、英語曲ながら日本でも親しまれるスタンダード的存在となった。配信時代でもスロウ・バラードのリファレンスとして引用されることが多い。

まとめ

Boz Scaggsが紡いだ「We're All Alone」は、私的な親密さを普遍的な慰めへ昇華させたソフトロックの名曲。原曲とカバーが相互に価値を高め、半世紀近くを経ても色褪せない魅力を保っている。