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Theme from "StarTrek"

  • 作曲: COURAGE ALEXANDER M
#洋楽ポップス#映画音楽
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Theme from "StarTrek" - 楽譜サンプル

Theme from "StarTrek"|作品の特徴と歴史

基本情報

「Theme from "StarTrek"」は、作曲家Alexander Courageが1966年にテレビシリーズ『スター・トレック』(初代)のために書いた主題曲。オーケストラとワードレス・ソプラノを用いた独特のサウンドで、作品世界の「未知への旅」を象徴するアイコンとなった。放送当時からオープニングとエンドクレジットで繰り返し用いられ、フランチャイズ全体のシグネチャーとして定着している。

音楽的特徴と表現

メロディは大胆な跳躍音程と滑らかな上昇句が組み合わさり、広大な宇宙空間のスケール感を描く。トロンボーンのグリッサンド、ハープとヴィブラフォンのきらめき、ボンゴなどの軽打楽器、そしてエコーを伴うワードレス・ソプラノが相俟って、当時として革新的な“スペーシー”な音色を実現。明快なモチーフと透明感のある和声設計が、冒険心とロマンを同時に喚起する。

歴史的背景

1960年代の宇宙開発競争とSFブームの只中で制作された本作は、テレビ音楽に映画並みのスケールを持ち込む試みとして注目を集めた。Courageはハリウッドの熟練編曲家として培った技術を投入し、限られた収録時間と編成で最大の効果を引き出した。また、制作総指揮のGene Roddenberryが歌詞を執筆したが、番組内では歌唱版は採用されなかったことでも知られる。

使用された映画・舞台(該当時)

主に『スター・トレック』初代シリーズの主題曲として使用。のちの劇場版やテレビ新シリーズでも、引用やアレンジの形でたびたび登場する。特に2009年のリブート映画『Star Trek』では、Michael Giacchinoのスコアの中でエンドクレジットに原曲テーマが力強く提示され、世代を超えてモチーフが受け継がれている。

現代における評価と影響

今日、同テーマはSFテレビ音楽の金字塔とされ、数秒で認識できるメロディ・ブランドとして機能する。コンサート用スイートや公式再録音、番組関連イベントでの演奏など、活躍の場は映像を離れても広がった。メディア研究やポピュラー音楽史においても、フランチャイズ・アイデンティティを音で体現した好例としてしばしば取り上げられる。

まとめ

「Theme from "StarTrek"」は、簡潔なモチーフと革新的な音色設計でシリーズの理念—未知の探究と人類の希望—を鮮やかに提示した。テレビ起源でありながら映画音楽にも匹敵する存在感を獲得し、半世紀以上にわたり引用・再解釈され続ける普遍的なテーマである。