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Steel Guitar Rag

  • 作曲: MC AULIFFE LEON,STONE CLIFFIE G,TRAVIS MERLE
#洋楽ポップス#ベンチャーズ
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Steel Guitar Rag - 楽譜サンプル

Steel Guitar Rag|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Steel Guitar Rag」は、スティール・ギターを主役に据えたインストゥルメンタルで、ウェスタン・スウィングを代表する定番曲。作曲クレジットは Leon McAuliffe、Cliffie Stone、Merle Travis に与えられている。初出年やオリジナル音源の正式な発表年は情報不明だが、ダンス・バンド編成での演奏を想定した楽曲として広まり、スティール奏者の必修レパートリーとなった。

音楽的特徴と演奏スタイル

軽快なスウィング感とラグタイム由来のシンコペーションを備え、ブルース進行を基礎にした親しみやすい旋律が特徴。ラップ・スティール特有のグリッサンド、バー・スライド、スラント・バー、ビブラート、ハーモニクスなどの技法が要所で映え、短いリフとコール&レスポンスで構成される。テンポは中速〜やや速めで、リズム・ギターやフィドル、ピアノとのアンサンブル内でも主旋律が明瞭に抜けるよう書かれている。キーやチューニングは演者により異なるが、オープン系チューニングでの演奏が一般的。

歴史的背景

1930年代にテキサス/オクラホマ一帯で隆盛したウェスタン・スウィングの文脈で広まり、Bob Wills and His Texas Playboys のレパートリーとして人気を確立。スティール奏者 Leon McAuliffe の名演が決定打となり、同楽器のソロ楽曲として一般に浸透した。後年、出版・録音の過程で Cliffie Stone と Merle Travis がクレジットに加わり、カントリー界の標準曲として流通した。

有名な演奏・録音

代表的な録音には、Bob Wills and His Texas Playboys 版、Leon McAuliffe 名義での再録、Merle Travis によるギター演奏版がある。ダンス・バンド、ホンキートンク系の小編成、テレビ/ラジオのカントリー番組などで頻繁に取り上げられ、スティール・ギタリストのショーケースとして定着した。

現代における評価と影響

今日でもスティール・ギターの入門から上級までの教材・発表曲として広く使われ、セッションの共通語的な役割を担う。ウェスタン・スウィング再評価の流れやアメリカーナの隆盛により、若手・ベテランを問わずレパートリーに組み込まれている。映画や広告での使用実績は情報不明だが、アメリカ南部のダンス音楽像を想起させる楽曲として認知は高い。

まとめ

「Steel Guitar Rag」は、スティール・ギターの魅力を凝縮した古典的インストゥルメンタル。明快な旋律と技巧の映える設計により、時代や編成を越えて演奏され続けている。初出年など一部は情報不明ながら、基礎曲としての価値は揺るがない。