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Continuing Story Of Bungalow Bill, The

  • 作曲: LENNON JOHN WINSTON, MCCARTNEY PAUL JAMES
#ビートルズ#洋楽ポップス
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Continuing Story Of Bungalow Bill, The - 楽譜サンプル

Continuing Story Of Bungalow Bill, The|歌詞の意味と歴史

基本情報

The Beatles(ビートルズ)のアルバム『ザ・ビートルズ』(通称ホワイト・アルバム、1968年)収録曲。作曲はレノン=マッカートニー名義だが、中心的な作者はジョン・レノンとされる。ポップ/フォーク・ロック調で、グループ合唱を用いた皮肉交じりのキャッチーな楽曲である。冒頭はメロトロンのフラメンコ・ギター音色が印象的に鳴り、続く行進曲風のリズムとコール&レスポンスが全体を牽引。ヨーコ・オノが短いソロ・ラインで参加したことでも知られ、ビートルズ作品の中で女性声が目立つ稀有な例となっている。レーベルはApple。曲の長さは情報不明。

歌詞のテーマと意味

歌詞は“大物ハンター”を自称する人物像を戯画化し、英雄気取りの狩猟や暴力が道徳的に正当化されることへの疑義を投げかける。童歌のようなコーラスや、からかい半分の語り口を意図的に用い、笑いを誘いながらも、命を奪う行為の軽薄さや、権威・体面の裏に潜む虚栄心を暴く。合唱の掛け合いは群衆心理の同調を暗示し、無自覚な称賛や追従を諷刺。全体としてレノン流の社会風刺が軽快なメロディに包まれることで、メッセージ性とポップ性が両立している。

歴史的背景

1968年のインド滞在(マハリシのアシュラム)前後の体験が発想源とされ、狩猟にまつわる逸話をもとに、平和志向と現実の暴力性のギャップを浮き上がらせた、と広く語られている。当時の世界情勢は反戦・カウンターカルチャーが高まっており、レノンの政治・社会へのまなざしが一層鋭くなっていく過程に位置づけられる。ホワイト・アルバムの折衷主義的な作風の中でも、風刺と実験性、そして耳なじみの良さを兼ねそなえたトラックとして機能した。

有名な演奏・映画での使用

ビートルズによる公式なライブ演奏記録は情報不明で、主にスタジオ版が知られている。映画やテレビでの顕著な使用例についても情報不明。カバー・バージョンは散発的に存在するとされるが、網羅的リストは情報不明である。いずれにせよ、アルバム内のユニークなキャラクター・ソングとしてファンの記憶に残る存在だ。

現代における評価と影響

今日では、ホワイト・アルバムの多様性を象徴するサタイア曲として評価されることが多い。メロトロンのフラメンコ風イントロや、合唱による皮肉の強調は、アレンジが意味を補強する好例としてしばしば言及される。また、ポップな表層と社会批評の融合は後続のオルタナ/インディ勢にも通じる方法論であり、歌詞の諷刺はトロフィー・ハンティング批判の文脈でも読み直されている。ヨーコ・オノの参加は、ビートルズ作品における声の多様性を示す注目点として語られ続けている。

まとめ

The Continuing Story of Bungalow Billは、軽快なコーラスに辛口の社会風刺を織り込み、音の工夫でメッセージを増幅させた一曲。ホワイト・アルバムの懐の深さを体現し、今なおテーマ性とポップさの共存を示す好例として聴かれている。