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Polythene Pam
- 作曲: LENNON JOHN WINSTON, MCCARTNEY PAUL JAMES

Polythene Pam - 楽譜サンプル
Polythene Pam|歌詞の意味と歴史
基本情報
1969年、The Beatlesのアルバム『Abbey Road』の後半メドレーの一部として発表。作曲はLennon–McCartneyで、リード・ボーカルはジョン・レノン。アップテンポのロックで、荒々しいシャウト、12弦アコースティックと歪んだギターが駆動する短尺曲。Appleから発売。前曲「Mean Mr. Mustard」から連続し、次曲「She Came In Through The Bathroom Window」へつながる構成が特長。
歌詞のテーマと意味
リヴァプール訛りを効かせた語り口で、奇抜な装いの女性“Polythene Pam”をユーモラスかつ皮肉に描く人物スケッチ。性的ニュアンスを含む軽妙な言い回しが多いが、猥雑さよりもコミカルさが前面に出る。前曲に登場する人物の“姉”としてストーリーが接続され、次曲へ畳みかける推進力を持つ。メドレーの中でキャラクター像と物語性を補強する役割を果たしている。
歴史的背景
本曲の原型は1968年、インド・リシケシュ滞在中にレノンが書いた一連の断章のひとつとされる。1969年の『Abbey Road』制作で、ジョージ・マーティンのプロデュースの下、メドレーの核として再構成。レノンは後年、リヴァプールでポリエチレンを身につけた女性の逸話から着想したと語っているが、詳細は諸説あり。終末期のビートルズにおいて、断片楽曲を連結するアルバム設計の好例でもある。
有名な演奏・映画での使用
決定版は『Abbey Road』のオリジナル音源。ビートルズは1966年でツアーを終えており、本曲の公式ライブ演奏は存在しない。2019年の50周年記念ミックスでも鮮烈さが再評価された。映画やドラマでの顕著な使用は情報不明。網羅的な著名カバーの情報も情報不明。
現代における評価と影響
わずかな尺で強烈な印象を残す編集美と、メドレー内での配置が高く称賛される。荒削りなボーカルと押しの強いリフは後年のパンク/ガレージ系への先触れと評されることもある。アルバム全体の物語性を支えるピースとして、批評家の評価とリスナーの支持を共に獲得し続けている。ストリーミング時代でも、メドレー通しでの再生価値が語られやすい楽曲である。
まとめ
Polythene Pamは、短さと勢い、物語的連結という三要素で『Abbey Road』のダイナミズムを象徴する楽曲。単体のキャラクター性とメドレーの一体感が共存し、現在もアルバム体験の要となっている。