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Thank God I'm a Country Boy
- 作曲: SOMMERS JOHN MARTIN

Thank God I'm a Country Boy - 楽譜サンプル
Thank God I'm a Country Boy|歌詞の意味と歴史
基本情報
John Martin Sommersが作曲・作詞し、ジョン・デンバーが歌って広く知られたカントリー・ソング。初出は1974年のアルバム『Back Home Again』収録で、翌1975年にロサンゼルスでのライヴ録音がシングルとして全米1位を獲得。軽快なフィドルとバンジョーが躍るブルーグラス寄りのサウンドが特徴で、観客の手拍子を誘う祝祭感に満ちる。
歌詞のテーマと意味
農場で働く日常、家族や仲間との結びつき、音楽が生む喜びへの感謝をまっすぐに歌い上げる。都会志向とは対照的に、素朴で自立的な生き方を肯定し、労働と音楽が結びつくアメリカ南部・アパラチアのダンス文化を想起させる。誇張や皮肉ではなく、等身大の幸福を讃える点が永く支持される理由だ。
歴史的背景
1970年代半ばはカントリー・ポップがチャートを席巻し、フォーク/カントリーの越境が進んだ時期。本曲はその潮流の中で、ブルーグラスの躍動感をポップの骨格に乗せて大衆性を獲得した例と言える。スタジオ版よりもライヴ版が決定打となったのは、コール&レスポンスやテンポの推進力が会場と一体化したためだ。
有名な演奏・映画での使用
代表的な演奏はジョン・デンバーの1975年ライヴ・シングル。以降、数多くのブルーグラス/カントリー奏者がステージ定番曲として取り上げている。米MLBボルチモア・オリオールズの本拠地では7回表終了時の恒例曲として長年流され、観客参加型のアンセムとして定着。映画での顕著な使用は情報不明。
現代における評価と影響
今日でもフェスやジャム・セッション、学校や地域イベントまで幅広い場で演奏され、世代を超えて共有されるレパートリーとなっている。ストリーミング時代においてもプレイリストでの露出は高く、ジョン・デンバーの代表曲の一つとして再評価が続く。カントリーの素朴な価値観を好む聴衆に刺さる入門曲でもある。
まとめ
Thank God I'm a Country Boyは、身近な労働とコミュニティの喜びを快活なブルーグラスの躍動に載せた普遍的な賛歌。1975年のライヴ・ヒットを軸に、スポーツ会場から地域の催しまで、今なお“みんなで歌って手を打てる”曲として生き続けている。作曲者John Martin Sommersの筆致が光る一曲だ。