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That's What Friends Are For

  • 作曲: BACHARACH BURT F
#洋楽ポップス
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That's What Friends Are For - 楽譜サンプル

「That's What Friends Are For|歌詞の意味と歴史」

基本情報

本作は、作曲バート・バカラック、作詞キャロル・ベイヤー・セイガーによるポップ・バラード。初出は1982年、映画「ナイト・シフト」のサウンドトラックでロッド・スチュワートが録音した。代表的な録音は1985年のDionne & Friends(ディオンヌ・ワーウィック、エルトン・ジョン、グラディス・ナイト、スティーヴィー・ワンダー)版。温かなメロディと洗練されたコード進行が特徴で、バカラックらしい上品なポップ・ソウルの趣きを持つ。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、困難な時に支え合う友情への感謝と誓いを率直に綴る。恋愛ではなく、人と人のつながりの尊さを中心に据え、寄り添い続ける意思を丁寧に示す表現が核となる。過度なドラマ性を避けつつ、微笑みや想い出を分かち合うイメージで普遍的な共感を呼び、チャリティ文脈とも響き合った。具体的な物語設定は最小限で、聞き手各自の経験に重ねやすい開放性がある。

歴史的背景

1982年の映画用楽曲として発表後、1985年にエイズ研究支援のためのチャリティ・シングルとして再録音され、収益が支援団体に寄付された。このDionne & Friends版は米Billboard Hot 100で首位を獲得し、国際的な注目を集める。さらにグラミー賞で最優秀楽曲賞および最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)を受賞し、バカラック=セイガー期の代表作として評価を決定づけた。

有名な演奏・映画での使用

初録音はロッド・スチュワートによる映画「ナイト・シフト」(1982年)版。最も知られるのはDionne & Friends版で、エルトン・ジョンのピアノ、スティーヴィー・ワンダーのハーモニカ、グラディス・ナイトのヴォーカルが加わり、輪唱的な構成でクライマックスを築く。ほかの映画・ドラマでの使用や詳細なカバー履歴は情報不明だが、数多くのカバーが存在することは確かである。

現代における評価と影響

本作は“友情”と“連帯”を象徴するポップ・アンセムとして、チャリティ活動と音楽の結びつきを示した重要例とみなされる。バカラック流の端正な書法は、後続アーティストにとってもバラード作編曲の手本となり、テレビ特番やトリビュート公演などで継続的に歌い継がれている。配信時代においても再生され続け、世代を超える定番曲の地位を保っている。

まとめ

「That's What Friends Are For」は、洗練されたメロディと普遍的な友情のメッセージが結びついた名曲である。映画発の楽曲がチャリティの象徴へと広がり、音楽が社会に働きかけうることを実証した。作曲バート・バカラック、作詞キャロル・ベイヤー・セイガーという黄金コンビの魅力を知る入口としても最適な一曲だ。