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Uptight(Everything's Alright)
- 作曲: COSBY HENRY,COSBY HENRY,WONDER STEVIE

Uptight(Everything's Alright) - 楽譜サンプル
Uptight(Everything's Alright)|歌詞の意味と歴史
基本情報
Stevie Wonderの1965年発表シングル「Uptight (Everything's Alright)」。レーベルはTamla/Motown、翌年のアルバム『Up‑Tight』に収録。一般的なクレジットではHenry Cosby、Sylvia Moy、Stevie Wonderの共作とされる。テンポ速めのソウル・ナンバーで、ブラスとドラムが牽引。Billboard Hot 100で3位、R&Bチャート1位のヒットを記録し、若きワンダーの代表曲となった。提供情報では作曲者はHenry CosbyとStevie Wonderと記載、その他の詳細は情報不明。
歌詞のテーマと意味
裕福ではない主人公が上流階級の恋人と結ばれても臆せず、自分たちは大丈夫だと胸を張る物語。階層差を越える恋、逆境下のポジティブさ、自己肯定感が核にある。軽快なリフと手拍子感あるビートが「何があっても大丈夫」というメッセージを増幅し、10代だったワンダーの明るいボーカルが希望のトーンを決定づける。直接的で覚えやすいフックが、社会的背景を重くしすぎず、祝祭的な高揚に昇華しているのが魅力。
歴史的背景
声変わり後の進路に悩んでいたワンダーを再浮上させた転機の曲。プロデューサー/作曲家のHenry Cosbyと、同僚のSylvia Moyが方向性を再設計し、デトロイトのHitsville U.S.A.で録音された。モータウン流のタイトなリズム・セクションとシンコペーションするホーンが60年代デトロイト・ソウルの勢いを体現。デビュー当時の大ヒット「Fingertips」以来となる全米上位の成功で、アーティストとしての第二章を切り開き、その後の黄金期へとつながる礎を築いた。
有名な演奏・映画での使用
スティーヴィー自身のコンサートでは長年の定番曲で、モータウンのショーケースやテレビ出演でも度々取り上げられ、若き日のエネルギーを象徴するパフォーマンスが残る。カバーやインスト解釈も多く、ソウル〜ジャズ文脈で再演されてきたが、特定の映画やドラマでの使用については情報不明。
現代における評価と影響
「Uptight」はモータウン黄金期を代表する楽曲の一つとして評価され、ソウルとポップの橋渡しをしたシングルとしてしばしば言及される。疾走感と明快なフック、クリーンなアレンジは後年のワンダー作品に通じる作曲感覚の萌芽を示し、R&Bとポップ・チャート双方での成功はクロスオーバーの可能性を拡張。ダンスフロアでの即効性とメッセージ性の両立は現在も色褪せず、オールタイムの定番としてプレイされ続けている。
まとめ
階層差や経済格差を前向きに乗り越える視点と、モータウン流の緻密な演奏が融合した快作。1960年代半ばの空気を凝縮しつつ、時代を超える普遍性を備える。スティーヴィー・ワンダーの初期を知るうえで避けて通れない、入門にも最適な一曲だ。