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You Raise Me Up
- 作曲: LOVLAND ROLF

You Raise Me Up - 楽譜サンプル
You Raise Me Up|歌詞の意味と歴史
基本情報
作曲者はノルウェーのRolf Løvland、作詞はアイルランドのBrendan Graham。初出は2002年、Secret Gardenのアルバム『Once in a Red Moon』収録。ジャンルはポップ・バラードで、英語詞。2003年のJosh Groban、2005年のWestlifeのカバーで世界的に知られるようになった。穏やかなピアノとストリングスを基調に、後半へ向けて堂々と盛り上がる構成が特徴。
歌詞のテーマと意味
歌詞は、困難の中で他者の支えにより“自分を超えて歩み出す力”を得るという普遍的テーマを描く。特定の宗教語彙を避けた表現のため、恋人・家族・師やコミュニティなど多様な関係に重ねて受け取られる。静けさから確信へと向かう語り口と、感謝と自己成長の物語が静かな高揚感を生み、セレモニーや合唱にも適する包容力を備える。
歴史的背景
本曲はインスト主体のSecret Gardenが、歌を前面に出した転機的ナンバーとして制作。Løvlandの旋律にGrahamが詞を付与し、ゲスト・ボーカルを迎えて発表された。翌年にJosh Grobanがカバーし、米アダルト・コンテンポラリー系チャートで首位を獲得。Westlife版も英国で大ヒットし、世界の合唱団・ソリストに広がる契機となった。
有名な演奏・映画での使用
有名な演奏には、Josh Grobanのコンサート定番、Westlifeのアリーナ公演、Celtic Womanの壮麗な合唱版などがある。式典や追悼の場、学校合唱、ゴスペル・クワイアでも頻繁に取り上げられ、各国でさまざまな言語版が歌われている。映画での具体的使用情報は情報不明。テレビ番組やCMでの起用例は各国で報告されている。
現代における評価と影響
澄明な旋律と段階的に盛り上がるアレンジは、合唱・吹奏楽・独唱と編成を問わず適応しやすく、教育現場や地域合唱の定番曲となった。旋律がアイルランド民謡「Londonderry Air」に似るとの指摘もあるが、法的係争などの確定情報は情報不明。ストリーミング時代においても長期的に再生される“励ましのスタンダード”として定着している。
まとめ
人が人を支え、弱さが力へと転化していく瞬間を普遍の言葉と旋律で描いた本曲は、宗教や文化の境界を越えて歌われ続ける現代バラードの代表例である。Secret Gardenの原曲に根差しつつ多様なカバーが生まれ、儀礼や日常の節目を静かに彩る一曲として定番化。これからも合唱・独唱の両面で長く愛されるだろう。