あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

Come On, Come Over

  • 作曲: PASTORIUS JACO,HERZOG BOB
#フュージョン
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

Come On, Come Over - 楽譜サンプル

Come On, Come Over|歌詞の意味と歴史

基本情報

Come On, Come Overは、ベーシストのジャコ・パストリアスが1976年に発表したソロ・デビュー作『Jaco Pastorius』収録曲。作曲はPASTORIUS JACOとHERZOG BOB。Sam & Daveをボーカルに迎えたソウル/ファンク色の強いナンバーで、ジャズ・フュージョン期の彼の多面的な作家性を示す代表曲のひとつ。アルバム文脈の中で、器楽性と大衆性を架橋する「歌もの」として存在感を放つ。

歌詞のテーマと意味

歌詞はタイトルどおり、聴き手に呼びかけて場を盛り上げるタイプのメッセージが中心とされる。複雑な物語性よりも、リズムと言葉の反復が高揚感を生み、ソウル・ミュージックの伝統的なコール&レスポンスの精神を継承。具体的なストーリーや固有名などの詳細は情報不明だが、ポジティブで包摂的なムードが全体を貫く。歌詞の全文はここでは扱わない。

歴史的背景

1970年代半ば、ジャズはロックやファンクと融合し新たな表現領域を切り開いていた。パストリアスは歌うようなフレットレス・ベースの音色と高度なリズム感で注目を集め、本曲ではソウル/R&Bの語法を積極的に取り込む。熟達のシンガーを起用した制作は、ジャズの器楽性とポップ志向を橋渡しする試みとして位置づけられ、当時のフュージョン隆盛を象徴する一例となった。

有名な演奏・映画での使用

もっとも広く知られるのはオリジナル・アルバムの録音で、タイトな16ビートと厚みのあるホーン・アレンジ、前面に出るベース・ラインが魅力として語られる。映画やテレビ番組での使用履歴、並びに顕著なカバーの詳細は情報不明。商業チャートの順位や単独シングル化の有無も情報不明だが、スタジオ録音の完成度と演奏クオリティによって長く支持されてきた。

現代における評価と影響

現在では、ベースが楽曲のフックと推進力を同時に担いうることを示す好例として、音楽教育や選曲記事で言及されることが多い。歌もののフォーマットをとりながら、低音域のメロディ性とアンサンブル設計を際立たせた点が評価され、ジャコ・パストリアス入門の一曲としても一定の存在感を保持。ジャンル横断的な聴取の入口として機能している。

まとめ

総じて、Come On, Come Overは歌とベースが熱量高く交差する1976年の名トラック。情報が限られる部分はあるものの、ソウル/ファンクの躍動とフュージョンの精緻さを兼備し、時代を超えて聴き継がれる魅力を放つ。パストリアスの作曲家・プロデューサー的視点が凝縮された、ポピュラリティと演奏美学の均衡点といえる。