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We’re Off To See The Wizard
- 作曲: ARLEN HAROLD

We’re Off To See The Wizard - 楽譜サンプル
We’re Off To See The Wizard|作品の特徴と歴史
基本情報
「We’re Off To See The Wizard」は、ARLEN HAROLD(ハロルド・アーレン)作曲、E.Y. Harburg作詞による映画『オズの魔法使い』(1939)に登場する楽曲。物語の旅路を象徴し、エメラルド・シティを目指すドロシーたち一行が歩みを進める場面で繰り返し歌われます。短いリフレインが複数の場面でリプライズされ、登場人物の合流や友情の深化を自然に描く役割を担います。映画内の重要なモチーフとして知られ、サウンドトラックの中でも特に親しみやすい一曲です。
音楽的特徴と表現
明朗なテンポと2拍子系の行進感が特徴で、軽快なステップを思わせるリズムが旅の高揚感を演出。冒頭のキャッチーなフレーズは聴き手の記憶に残りやすく、コール&レスポンス的な掛け合いが合唱の楽しさを引き立てます。オーケストレーションは木管や金管の明るい響きを中心に、短い間奏や転換句で場面の切り替えをスムーズに提示。歌詞は希望と目的地への期待をコンパクトに体現し、行進の足取りに寄り添う反復構造が映像のテンポと緊密に結びついています。
歴史的背景
1939年、MGM製作の大作『オズの魔法使い』は、テクニカラーと音楽表現を組み合わせた映画史の転換点となりました。アーレンとハーバーグのコンビは、劇中歌によって物語展開を推進する手法を徹底。本曲は、登場人物の出会いから連帯の形成までを音楽で可視化する“移動の歌”として機能し、当時のミュージカル映画における物語と楽曲の統合を象徴します。公開当時から耳に残る主題として広く受容され、作品全体の認知度向上にも寄与しました。
使用された映画・舞台(該当時)
初出は映画『オズの魔法使い』(1939)。ドロシーが案山子、ブリキの木こり、臆病なライオンと出会い、黄色いレンガ道を進む場面で繰り返し歌われ、各キャラクターの参加を祝う合唱として機能します。以後、映画を原典とする舞台版や各種上演でしばしば引用・再演され、道行きの象徴的楽曲として定着。劇伴的な短縮版や場面転換用のリプライズなど、多様な形で用いられました。その他メディアでの具体的な使用詳細は情報不明です。
現代における評価と影響
今日では、出発・合流・目標への期待を示すポップカルチャーの記号として広く認知されています。教育現場やコンサートのメドレー、ファミリー向けプログラムでも取り上げられ、世代を超えて親しまれる存在に。短いフレーズで状況を伝える機能性は、映像・舞台制作における“移動のモチーフ”の手本として参照され続けています。サウンドトラック音源は定番化し、配信時代でもアクセスしやすいことから、新規の鑑賞者にも継続的に届いています。
まとめ
「We’re Off To See The Wizard」は、行進感と明朗な合唱で旅の物語を推進する映画音楽の典型。反復とリプライズを通じ、キャラクターの結束を描く設計が光ります。1939年の初演以来、映像・舞台で引用される普遍的な道行きの歌として評価されています。