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Blue 'N Boogie

  • 作曲: GILLESPIE JOHN DIZZY,PAPARELLI FRANK,GILLESPIE DIZZY
#スタンダードジャズ
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Blue 'N Boogie - 楽譜サンプル

Blue 'N Boogie |楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Blue 'N Boogie」は、ディジー・ガレスピーとフランク・パパレリ名義のインストゥルメンタル。形式はジャズ(ビバップ)で、歌詞は存在しません。12小節ブルースを土台にしたジャム・セッション向けのレパートリーとして広く親しまれ、作曲年や初出盤の詳細は情報不明。タイトルの“Boogie”はビバップ的推進力を示す語感であり、ブギウギの定型を厳密に踏襲するものではありません。

音楽的特徴と演奏スタイル

楽曲は典型的なヘッド・ソロ・ヘッドの構成。テーマは歯切れ良いシンコペーションと跳躍音型が特徴で、中〜アップテンポでの演奏が多い。ブルース進行を基盤にしつつ、ビバップ特有の拡張和音や頻繁なII–V運動、裏拍のアクセントが即興を活性化する。ドラムは“ドロップ・ボム”やライドの推進でソロを押し上げ、ホーンはコール&レスポンス的なリフでダイナミクスを作るのが通例。ピアノはコンピングで和声とリズムを密に支え、ベースはウォーキングで推進力を担います。

歴史的背景

本曲はビバップがスウィングから脱皮し、ニューヨークの小編成で高度な即興語法を発展させた時期に位置づけられる。ガレスピーは同潮流の中心人物で、パパレリは記譜や編曲面で共作に名を連ねたことで知られる。発表・初演年は情報不明だが、ビバップ期のブルース・チューンとして早くから定着し、ジャム・セッションでの“腕試し曲”として機能してきました。

有名な演奏・録音

代表的な録音として、Miles Davis All Starsが1954年のアルバム『Walkin’』で取り上げた長尺テイクが広く参照される。ディジー・ガレスピー自身のスタジオ/ライヴ録音でも定番曲として演奏され、多数の後続ミュージシャンがアップテンポのブルース習得教材として採用。他アーティストの録音も多いが網羅的情報は情報不明。映画での使用についても情報不明です。

現代における評価と影響

ビバップ語法をブルースで学ぶ格好の教材として、音楽大学やワークショップ、ジャム・セッションで継続的に演奏される。テーマのリズム処理やクロマチックなライン、ターンアラウンドの運用など、即興の基礎力を鍛える題材として評価が高い。プロの現場でもセットの起伏を作るナンバーとして重用され、録音・配信のレパートリーとしても一定の人気を保っています。

まとめ

「Blue 'N Boogie」は、ビバップのエッセンスを12小節ブルースに凝縮したスタンダード。明快なテーマと自由度の高い和声運動が、世代を超えて演奏者と聴き手を惹きつけ続けている。作曲年など一部は情報不明ながら、歴史的価値と実践的意義は揺るぎない名曲です。