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Count Every Star

  • 作曲: GALLOP SAMMY,COQUATRIX BRUNO ANDRE
#スタンダードジャズ
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Count Every Star - 楽譜サンプル

Count Every Star |歌詞の意味と歴史

基本情報

「Count Every Star」は、フランスの作曲家ブリュノ・アンドレ・コカトリクスと米国の作詞家サミー・ギャロップによる1950年のポピュラー・ソング。英語詞のバラードで、タイトルは「星をひとつ残らず数える」の意。初出の出版・初録音の厳密な情報は情報不明。戦後のダンスバンドやラジオを通じて広まり、のちにジャズ寄りの解釈でも親しまれてきた。

歌詞のテーマと意味

夜空の星を数えるというロマンティックな比喩で、恋する相手への尽きない想いと再会の願いを誓う内容。直接的な告白ではなく、星・夜・夢などの語彙で感情を包み、穏やかな反復で切なさを滲ませる。シンプルな英語表現が多く、歌い手のブレスやレガートの作り方によって情感が大きく変わる点が魅力。過度にドラマティックにせず余白を生かすと曲想が引き立つ。

歴史的背景

1950年前後、米国ポピュラーはスウィング後期から甘美なバラード志向へ移行していた。本曲はその流れに沿い、ダンスホールやクロスオーバーな歌手のレパートリーとして受容された。欧州の作曲家(コカトリクス)と米国作詞家(ギャロップ)の協業は、戦後に加速した国際的な音楽交流を象徴する出来事でもあり、メロディと英語詞が自然に融合している。

有名な演奏・映画での使用

ビッグバンド、コーラス・グループ、後年のジャズ・サックス奏者まで多様な録音が残るとされ、バラード・テンポの編曲が主流。ストリングスや管楽器ソロを生かすアレンジと相性が良い。映画・映像作品での明確な使用例は情報不明。ライブでは静かな序奏から徐々にダイナミクスを高め、間合いを大切にする解釈が好まれる傾向にある。

現代における評価と影響

今日も、叙情的バラードの佳曲としてシンガーや小編成ジャズのレパートリーに時折取り上げられる。和声は過度に複雑でなく、メロディの息遣いで解釈が分かれるため、歌唱と伴奏の表現力が問われる教材曲としても価値がある。配信プラットフォームでも複数の録音が聴け、時代やスタイルの違いによるニュアンスの幅を確認できる。

まとめ

恋心を星に託す普遍的モチーフ、歌いやすく表現幅の広い旋律、戦後ポピュラーの空気感が結びついた一曲。初演者や映画使用など一部は情報不明だが、ロマンティックなバラードとしての価値は揺るがない。静かな語り口と余白の美学を生かすほど、この曲の魅力は鮮やかに立ち上がる。