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Moonlight Bay

  • 作曲: WENRICH PERCY,MADDEN EDWARD
#スタンダードジャズ
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Moonlight Bay - 楽譜サンプル

Moonlight Bay |歌詞の意味と歴史

基本情報

Moonlight Bay(別題:On Moonlight Bay)は、作曲パーシー・ウェンリッチ、作詞エドワード・マッデンによる1912年発表の米国ポピュラー・ソング。ティン・パン・アレーに典型的な書法で、楽譜出版と初期録音を通じて広まった。日本語公式訳題は情報不明。

歌詞のテーマと意味

月光に照らされた入り江を舞台に、恋人たちが舟を漕ぎながら愛を確かめ合う情景を描く。淡い郷愁と共同合唱の喜びが核で、恋の高揚と“古き良き歌”を皆で歌うコミュニティ感が重なる。直接的な物語性よりも、情景と感情の反復が魅力で、家庭や舞台でのシンガロングに適した普遍性を備える。

歴史的背景

楽譜販売と家庭のピアノが牽引した時代のヒットで、勃興期のレコード産業とも相性が良かった。覚えやすい旋律と、コーラスで和声を重ねやすい設計が、酒場や家庭の“歌声”文化に適合。のちのバーバーショップ唱法とも親和的だ。

有名な演奏・映画での使用

1910年代にはアメリカン・カルテット等の録音で普及。1951年のワーナー映画『On Moonlight Bay』(主演:ドリス・デイ/ゴードン・マクレー)で題名曲となり再評価。さらに、ビートルズが英国TV番組でコミカルに披露した版も知られる。映画の成功とテレビ露出が、世代を超えた浸透を後押しした。

現代における評価と影響

現在はジャズ即興の素材というより、ポピュラー/バーバーショップの古典として位置づく。合唱アレンジや地域のシンガロングで生き続け、アメリカン・ソングブックの一曲として定着。CMや舞台の“ノスタルジア”喚起にも用いられるなど、時代を越える汎用性を保っている。

まとめ

Moonlight Bayは、素朴な旋律と合唱映えする和声で、恋の情景と共同体の記憶を結び付けた1910年代ポピュラーの代表例。映画やテレビを通じて繰り返し親しまれ、現在も“みんなで歌える古典”として息長く受け継がれている。