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Miles Mode

  • 作曲: COLTRANE JOHN
#スタンダードジャズ
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Miles Mode - 楽譜サンプル

Miles Mode |楽曲の特徴と歴史

基本情報

ジョン・コルトレーン作曲のインストゥルメンタル曲。初出はアルバム『Coltrane』(Impulse!、1962年)。表記はMiles Mode / Miles' Modeの揺れがある。歌詞は存在せず、編成はコルトレーン期の小編成ジャズ・コンボ。調性・拍子・フォームの詳細は情報不明。タイトルの由来も情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

モード語法を軸にした高速ナンバー。リズム・セクションは強靭なドライヴとポリリズムで推進し、ピアノはクォータル・ヴォイシングやペダルトーンで音場を支える。サックスは動機の連鎖と音域拡張で緊張を高め、ダイナミクスの起伏でクライマックスを築く。ソロの受け渡しも緊密で、インタープレイが要。

歴史的背景

インパルス移籍後の創造力が頂点へ向かう過程で生まれた一曲。ハード・バップの語彙から解放され、モーダルな枠組みで自由度を増したアプローチが鮮明。1962年前後のコルトレーンはクラシック・カルテット体制で音楽的探究を加速させており、本作もその潮流に位置づけられる。録音場所は情報不明。

有名な演奏・録音

基準となる音源は『Coltrane』収録テイクで、緊張感に満ちたアンサンブルとエネルギッシュなソロが魅力。以後、多くのジャズ奏者がレパートリーとして取り上げ、ライブでの疾走感あるヴァージョンが各所に残る。映画やテレビでの顕著な使用例は情報不明だが、演奏家間では知名度が高い。

現代における評価と影響

モーダル・ジャズの実践例としてしばしば参照され、テンポ維持、モチーフ展開、ポリリズム対応など上級者の訓練素材にもなりうる。コルトレーンの集中力とアンサンブルの連携のモデルケースとして評価が定着し、サックスのみならずリズム隊にとっても教科書的価値を持つ楽曲として語られる。

まとめ

「Miles Mode」は、コルトレーンの60年代初頭におけるモーダル探究を凝縮したインスト曲。明確なテーマと爆発的なソロ、推進力のあるリズムが有機的に結びつき、録音から年月を経た現在も鮮度を失わない。初出テイクを入口に、同曲のさまざまな演奏を聴き比べることで魅力がさらに浮かび上がる。