I Told Ya I Love Ya Now Get Out
- 作曲: FRIGO JOHN,ELLIS HERB,CARTER LOU
I Told Ya I Love Ya Now Get Out - 楽譜サンプル
I Told Ya I Love Ya Now Get Out｜楽曲の特徴と歴史
基本情報
I Told Ya I Love Ya Now Get Outは、John Frigo、Herb Ellis、Lou Carterの共作によるジャズ楽曲。作詞者は情報不明で、初出年も情報不明だが、作者の顔ぶれから1940年代後半〜50年代に活動した作曲チーム“The Soft Winds”のレパートリーに位置づけられることが多い。タイトルの洒脱さで知られ、インストゥルメンタルとしても、ヴォーカルを伴う形でも演奏例がある。別表記として“I Told Ya I Love You, Now Get Out”が流通する場合がある。
音楽的特徴と演奏スタイル
小編成ジャズに適したストレートアヘッドな楽曲として扱われ、ギター、ピアノ、ベース、ドラムによるコンボ編成で取り上げられることが多い。テンポや調性、形式の細部は演者や版により異なるため情報不明だが、タイトルの語感に呼応した軽妙なスウィング感や、明快なフレージングを活かすアプローチが好まれる傾向にある。ギタリストHerb Ellisが作者の一人である点から、ギター主導のアレンジに馴染み、シンプルなリフやコール＆レスポンス的なアイデアでソロへつなげやすい。ヴォーカル版では、機知に富んだ言い回しを引き立てる余白ある伴奏が好相性だ。
歴史的背景
本曲の作者3名はThe Soft Windsとして知られ、クラブ・シーンに根差したオリジナル曲を多数生み、後年“Detour Ahead”などがスタンダード化した。本曲も同系統のレパートリーとして扱われ、軽妙洒脱なタイトルとともに、戦後アメリカの小編成ジャズが持つ都会的なユーモアと実演重視の作風を象徴する。原初の初演・初録音情報は情報不明だが、作曲者らの活動期にライブで定着し、のちに各地のクラブやセッションへと広がったとされる。
有名な演奏・録音
代表的な初出盤やチャート実績は情報不明。ただし作曲陣ゆかりのミュージシャンによる演奏例、ギター・トリオやピアノ・トリオ、オルガン・トリオなどの小編成での録音が散見される。ヴォーカルによる解釈も行われるが、決定的なスタジオ・バージョンの特定は情報不明である。音源を探す際は、曲名の別表記（You/Ya）や作者名での検索、コンボ主体のライブ録音の収録曲リストを参照すると見つけやすい。
現代における評価と影響
今日では、セッションの場でときおり選曲される小粋なレパートリーとして認知されている。技術誇示よりもノリと間合いを楽しむタイプの楽曲として扱われ、テンポや編成の自由度も高い。タイトルのインパクトが記憶に残りやすく、ライブのMCや構成に遊び心を与える曲としても重宝される。教則的な定番ではないものの、ギターやピアノを主とするプレイヤーが、セットの色替えに取り入れることでプログラムに軽やかなアクセントを加えることができる。
まとめ
I Told Ya I Love Ya Now Get Outは、The Soft Winds人脈が生んだ洒脱なジャズ・ナンバー。詳細データは情報不明な点が残るものの、インスト／ヴォーカル双方に開かれた実演向きの曲として受け継がれてきた。スウィング感を活かしたコンパクトなアレンジに向き、セットの流れにユーモアと推進力をもたらす一曲である。