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Movin' Along (Sid's Twelve)

  • 作曲: MONTGOMERY WES
#スタンダードジャズ
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Movin' Along (Sid's Twelve) - 楽譜サンプル

Movin' Along (Sid's Twelve)|楽曲の特徴と歴史

基本情報

ウェス・モンゴメリー作曲の器楽曲。副題に“Sid's Twelve”を持つ本作は、初出はアルバム『Movin' Along』に収録されたトラックとして知られる。作詞者は存在せず、歌詞もない。発表年や初出時の正確なクレジット、録音日時・場所の詳細は情報不明。レーベルはRiverside Records。

音楽的特徴と演奏スタイル

本曲はギター主導の小編成ジャズで、モンゴメリー特有のサム・ピッキング、オクターブ奏法、ブロック・コードによるクライマックス形成が要。副題が示す“twelve”は12小節ブルースを想起させるが、厳密なフォームは情報不明。ブルース由来のフレーズとスイング感が核となる。単音のメロディを動機化し、反復と発展で熱量を上げていく構築美が聴きどころだ。

歴史的背景

制作期はモダンジャズがハード・バップからソウル・ジャズへと広がる過渡期。モンゴメリーはRiverside期に独自の音色と旋律感で評価を確立し、本作もその文脈に位置づけられる。“Sid”の由来や献呈先は情報不明だが、当時のジャズ界におけるパーソナルなタイトル慣習を反映している。アルバムの流れの中で、ブルースフィールを前面に出す役割を担う曲として機能している。

有名な演奏・録音

代表的な音源はオリジナル・アルバム『Movin' Along』収録テイク。別テイクやライブ録音、他奏者による著名なカバーの有無は情報不明。映像作品や映画での使用例も確認情報はない。再発やリマスターにより音質面は改善された版が流通しているが、版ごとの差異は情報不明。オリジナル音源を基準に聴くのが推奨される。

現代における評価と影響

今日、本曲はモンゴメリーのブルース・フィールと説得力あるビルドアップを学ぶ題材として注目される。ギタリストにとっては、単音→オクターブ→和音へと厚みを増す構成や、モチーフ開発の手法が実践的。アドリブの語彙整理やダイナミクス設計に直結する点が魅力だ。教則や採譜の掲載状況、理論分析の学術的評価は情報不明だが、実演家の間での参照価値は高い。

まとめ

『Movin' Along (Sid's Twelve)』は、歌詞を持たないギター・ジャズ曲として、モンゴメリーの語法を凝縮した一篇。確定情報に限定しても、その音色、フレージング、ブルース感の三要素が魅力の核であることは明瞭だ。詳細未詳点は今後の資料確認を待ちたいが、原盤音源から得られる演奏美学の示唆は揺るがない。