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Real Love

  • 作曲: HENDERSON PATRICK,MC DONALD MICHAEL H
#スタンダードジャズ
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Real Love - 楽譜サンプル

Real Love|歌詞の意味と歴史

基本情報

Real Loveは、作曲者HENDERSON PATRICKとMC DONALD MICHAEL H(マイケル・マクドナルド)による共作で、ドゥービー・ブラザーズが1980年に発表したシングル。アルバム『One Step Closer』に収録され、プロデュースはテッド・テンプルマン。ソフトロック〜AOR/ブルー・アイド・ソウル的な質感を持ち、洗練されたキーボード主体のサウンドで知られる。米国Billboard Hot 100では最高5位を記録し、同グループの80年代初頭を代表するヒット曲のひとつとなった。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示すとおり、歌詞の核は“本物の愛”への確信と誓いである。移ろいやすい関係性ではなく、相手と自分が互いに支え合う持続的な絆を求め、確かめる姿が描かれる。主人公は不安や迷いを抱えつつも、信頼と献身へと踏み出そうとする。音楽面では温かなエレクトリック・ピアノやコーラスが誠実さを補強し、メロディの高揚が感情の昂りに呼応。派手なドラマではなく、成熟した親密さを丁寧にすくい取る筆致が、普遍的な共感を生む。

歴史的背景

ドゥービー・ブラザーズは70年代初頭のルーツ・ロック志向から、後期にはマイケル・マクドナルドを核としたAOR寄りの路線へ移行。Real Loveはその転換が定着した時期の成果で、精緻なアレンジと都会的なハーモニーが特徴となった。鍵盤を中心に据えたサウンド・デザインは、当時のウェストコースト・シーンの潮流とも響き合い、バンドの新機軸を広く示した。共同作曲の枠組みがもたらすハーモニー感覚とリズムの抑制が、洗練と親しみやすさの両立に寄与している。

有名な演奏・映画での使用

本作は発表当時からラジオ・フレンドリーな楽曲として多くのリスナーに親しまれ、コンサートでも取り上げられてきた。ベスト盤やプレイリストでも定番的に紹介されることが多い。一方で、特定の映画やドラマでの顕著な使用については情報不明。著名なカバーの体系的な記録も情報不明である。

現代における評価と影響

Real Loveは、マクドナルド期ドゥービーの象徴的楽曲としてAOR/ウェストコーストの文脈で語られることが多い。滑らかなコーラス・ワーク、洗練されたコード進行、抑制と高揚のダイナミクスは、後続のポップ〜R&B系アーティストやプレイヤーにも参照され続ける要素だ。ストリーミング時代においても安定した再評価が進み、シティポップ文脈と併走する形でリスナー層を拡大。年代を超えて“上質なメロウ・チューン”として位置づけられている。

まとめ

Real Loveは、確かな愛を静かに讃える歌詞と、洗練のアレンジが結晶したドゥービー・ブラザーズの代表曲。1980年のヒットを機に、同時代のAOR潮流を象徴する一曲として定着した。映画での使用は情報不明ながら、今日までライブやプレイリストで息長く聴かれ、成熟したポップ表現の手本として評価され続けている。