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Smile

  • 作曲: CHAPLIN CHARLIE
#洋楽ポップス#スタンダードジャズ#映画音楽
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Smile - 楽譜サンプル

Smile|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Smile」は、チャールズ・チャップリンが映画『モダン・タイムス』(1936)のために書いた旋律を起源とする名曲。1954年にジョン・ターナーとジェフリー・パーソンズが歌詞を付け、以後はジャズ・スタンダード/ポピュラー・バラードとして広く歌われている。

音楽的特徴と演奏スタイル

温かな長調のメロディが穏やかな下行・順次進行を軸に展開し、切なさと希望を同居させる表情が魅力。ボーカルはレガート主体、テンポはバラードが基本。ジャズではテンションを加えたリハーモナイズや、自由度の高いルバート導入部が好まれる。器楽でも歌心を重視した抑制的な表現が映える。

歴史的背景

原曲は劇中のラストを彩るテーマ。言葉を持たない映画音楽として知られたが、1954年に英作詞家ターナーとパーソンズが公式歌詞を作成。これを契機にスタンダード化し、映画音楽の旋律がポピュラー/ジャズのレパートリーへ橋渡しされた好例となった。作曲者はチャップリン、歌詞は後年付与という成り立ちが特徴的である。

有名な演奏・録音

もっとも知られるのはナット・キング・コールの1954年録音。その後もトニー・ベネットなどの名唱が続き、ボーカルのみならずピアノ・トリオやストリングス編成の器楽版でも定番化。マイケル・ジャクソンのカバーも広く認知されている。多世代・多ジャンルで演奏される稀有な曲だ。

現代における評価と影響

慰めと希望を歌うメッセージ性から、映画・テレビや追悼の場、式典での選曲として定着。音楽教育や合唱でも取り上げられ、簡潔な旋律と和声が解釈の余地を与えるため、ジャズ即興や編曲の教材としても重宝されている。チャップリンの作曲家としての評価を高めた曲でもある。

まとめ

映画由来の旋律美に、後年の歌詞が寄り添うことで普遍性を得た「Smile」。チャップリンの音楽的手腕を伝えると同時に、ジャンルを超えて演奏され続けるスタンダードである。映画音楽とポピュラー/ジャズの架け橋として、今なお色褪せない存在感を放っている。