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Thelonious

  • 作曲: MONK THELONIOUS S
#スタンダードジャズ
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Thelonious - 楽譜サンプル

Thelonious|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「Thelonious」は、作曲者表記MONK THELONIOUS S(セロニアス・モンク)によるインスト曲。歌詞はなく、テーマと即興で展開される。曲式や初出年、初演メンバーは情報不明だが、ピアノ・トリオからホーン入り小編成まで広く演奏され、作曲者名を冠した代表的レパートリーとして知られる。

音楽的特徴と演奏スタイル

角ばった旋律、半音階や全音音階の響き、意図的な不協和、意表を突くブレイクなど、モンク語法が核。アクセントと休符の間合いが肝で、ソロは短いモチーフの反復と変形、拍感を前後に揺らす運びが要。テンポは中速〜速めが多いが固定ではなく、リズム隊には堅牢なスウィングと余白の活用が求められる。

歴史的背景

本作はモダン・ジャズ黎明の文脈で書かれたモンク初期の重要曲とされるが、厳密な初出年・初演情報は情報不明。ミントンズ以降に成熟したビバップ語法を基盤に、和声とリズムの再配置という独自美学を前景化し、以後の作曲・即興に指針を与えた。

有名な演奏・録音

モンク自身によるスタジオ/ライブ録音が複数伝わり、編成はピアノ・ソロ、トリオ、カルテットなど多岐にわたる。具体的な録音年・レーベル・収録アルバムは情報不明だが、セッションの定番曲として多くのジャズ・ミュージシャンに継承されてきた。映像作品での使用例は情報不明。

現代における評価と影響

本曲は、作曲設計と即興言語の結節点として評価される。教育現場では、間の取り方、非機能和声への耳、独立したタイム感を鍛える教材として有用。演奏では、テーマの語気とダイナミクス、アンサンブル内のスペース共有が鍵となる。

まとめ

歌詞を持たない本作は、旋律・和声・リズムの相互作用で個性を放つジャズ・スタンダードである。史料の一部は情報不明ながら、モンク語法の精髄に触れられる好素材。鑑賞はアクセントと沈黙のドラマに注目し、演奏はテンポ設計と明瞭なアーティキュレーションを意識したい。