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Grooveyard

  • 作曲: PERKINS CARL L
#スタンダードジャズ
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Grooveyard - 楽譜サンプル

Grooveyard|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Grooveyardは、ジャズ・ピアニストのカール・L・パーキンス(Carl L. Perkins)によるインストゥルメンタル曲。歌詞は存在せず、発表年は情報不明。表記は“Grooveyard”のほか、“Groove Yard”と分かち書きされる場合もある。シンプルな主題と印象的なグルーヴ感で広く親しまれ、ピアノやギターの小編成で取り上げられることが多い。西海岸系のモダン・ジャズ文脈で生まれた楽曲として知られ、スタンダード的に扱われる場面もある。

音楽的特徴と演奏スタイル

中庸のスウィング・テンポで演奏されることが多く、ブルージーなリフを核にした覚えやすいテーマが特徴。コード進行は過度に複雑ではなく、ソリストがグルーヴに乗ってコーラスを重ねやすい構造を持つ。ピアノならブロック・コードやシェル・ボイシングで、ギターならリズムの切れとコード・パンチで輪郭を際立たせるアプローチが効果的。アンサンブルではコール&レスポンスやリズム・ブレイクを活用し、グルーヴの推進力を前面に出す演奏が好まれる。

歴史的背景

作曲者のカール・L・パーキンスは1950年代のロサンゼルス周辺で活動したジャズ・ピアニスト。ウェストコーストのモダン・ジャズ/ハードバップの潮流の中で、ソウルフルでブルース感の強い語法を磨いた。Grooveyardもその美学を体現する一曲で、都会的な洗練と土臭いフィーリングの同居が魅力である。曲の初演や初録音に関する一次情報は情報不明だが、1950~60年代の録音を通して徐々に浸透し、後続世代のレパートリーに組み込まれていった。

有名な演奏・録音

広く知られる録音例として、The Montgomery Brothers(ウェス、モンク、バディ)によるアルバム『Groove Yard』(1961, Riverside)の演奏が挙げられる。タイトル・トラックとして配置され、ギターを中心とした軽快でソウルフルな解釈が楽曲の魅力を印象づけた。ほかにもピアノ・トリオやギター・トリオ、クインテット編成での録音が複数存在するとされるが、網羅的なディスコグラフィや具体的な初出盤の詳細は情報不明。

現代における評価と影響

Grooveyardは、過度な和声の難解さがない一方で、リズム処理と音色のセンスを問う“演奏して楽しい”タイプの曲として評価される。教育現場やワークショップでも扱いやすく、ギタリスト/ピアニスト双方の基礎〜中級レパートリーに適している。ストリーミング時代には1960年代の名演が再発やプレイリストで再注目され、ライブでもセットの“グルーヴ・チューン”として機能することが多い。

まとめ

カール・L・パーキンス作曲のGrooveyardは、ブルーズ感と都会的なスウィングを両立させたインストゥルメンタル曲。明快なテーマと自由度の高いソロ空間により、多様な編成と奏者に開かれている。初出年や初録音の確定情報は情報不明だが、The Montgomery Brothersの名演をはじめとする録音を通じて定着し、今なおステージで生き続けるジャズ・レパートリーの一つとして愛されている。