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布施明

君は薔薇より美しい

  • 作曲: ミッキー 吉野
#邦楽ポップス
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君は薔薇より美しい - 楽譜サンプル

君は薔薇より美しい|歌詞の意味と歴史

基本情報

「君は薔薇より美しい」は、作曲をミッキー吉野、作詞を阿久悠が手がけ、布施明の歌唱で広く知られる日本のポップス。1979年に発表され、ブラスを大きくフィーチャーした華やかなアレンジと、耳に残るフレーズが特徴だ。ダンス・ミュージックの高揚感を取り入れたビート感と、歌謡曲としてのドラマティックなメロディが融合し、ステージ映えする構成で現在も定番曲として親しまれている。ジャンルはJ-POPに分類される。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示すように、楽曲の中心には“薔薇”という象徴的イメージが置かれ、恋人(あるいは最愛の相手)への賛歌が展開される。移ろいやすい花の美と、相手の存在が放つ内面的・関係性の輝きとの対比が核であり、外見的な華やかさを超えた価値を肯定するメッセージ性が強い。語りかける二人称表現が親密さを生み、情感の起伏を引き出すメロディと相まって、成熟した愛情の確かさを印象づける。直接的でありながら気品を失わない言葉運びも評価点である。

歴史的背景

1970年代後半の日本では、ディスコやファンクの要素が歌謡曲へ浸透し、シティポップ的な洗練も加速した。ゴダイゴのリーダーとして知られるミッキー吉野のポップセンスと、物語性に富む阿久悠の作詞術が交わった本作は、その潮流の中でバンド的なグルーヴと歌謡的メロドラマを橋渡しする一曲となった。テレビ歌番組全盛の時代背景も追い風となり、力強いサウンドと分かりやすいテーマを備えた本作は幅広い層にアピールし、布施明の代表曲として定着していく。

有名な演奏・映画での使用

最も広く知られるのは布施明によるオリジナル歌唱で、ライブでもハイライトとして取り上げられることが多い。ブラスセクションを強調したステージ・アレンジは、楽曲の高揚感を一層際立たせる。カバーについては複数のアーティストが取り組んでいるが、網羅的な一覧や各バージョンの詳細は情報不明。特定の映画・ドラマ・CMにおける決定的な使用例についても情報不明である。

現代における評価と影響

近年の“シティポップ再評価”やディスコ/ファンク・サウンドの復権とともに、年代を超えて聴き直される機会が増えている。カラオケや配信サービスでの定番化により若い世代への浸透も進み、直球の愛のメッセージと華やかなグルーヴは現在のポップシーンでも鮮度を保つ。編曲・演奏の作り込みはライブバンドの参考例としても価値が高く、ブラスアレンジやリズム構築、ダイナミクス設計などにおいて学ぶ点が多い。

まとめ

「君は薔薇より美しい」は、普遍的な愛の賛歌を、力強いバンドサウンドと高いメロディ性で描いた名曲である。1970年代後半の時代感をまといながらも、テーマの普遍性と洗練された作曲・作詞により、現在も色褪せない魅力を放ち続けている。