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Da-iCE 

CITRUS

  • 作曲: Kaz Kuwamura, 中山 翔吾
#邦楽ポップス
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CITRUS - 楽譜サンプル

CITRUS|歌詞の意味と歴史

基本情報

『CITRUS』は、男性5人組ダンス&ボーカルグループDa-iCEの楽曲。作曲はKaz Kuwamura/中山翔吾、作詞は情報不明。2020年に発表され、日本テレビ系ドラマ『極主夫道』主題歌として起用されたことで広く知られるようになった。硬質なビートとエモーショナルなメロディを軸に、ツインボーカルの表現力を前面に出した構成が特徴で、グループの代表曲として位置づけられている。

歌詞のテーマと意味

タイトルの“CITRUS(柑橘)”は、甘さと苦みが同居する感覚のメタファーとして機能する。歌詞は、痛みを抱えながらも相手を想い続ける強さ、矛盾する感情の交錯、傷つきながらも前に進む決意を描く。比喩表現が多用され、光と影、生と傷の対比が楽曲全体の感情曲線を形づくる。サビは誓いと覚悟の言葉で結ばれ、聴き手にカタルシスをもたらす。具体的な情景描写と抽象的な象徴を織り交ぜることで、個人的な物語が普遍的な共感へと昇華されている。

歴史的背景

制作時期は、グループが結成10年目前に差し掛かった成熟期。ダンスチューン中心のレパートリーに、重厚なロック要素と叙情的なバラード感を融合し、表現の幅を押し広げた。ドラマの物語性と呼応する“強さと優しさ”の両立が、アレンジや歌唱のディレクションに反映され、作品としての統一感を生んでいる。コロナ禍によりライブ環境が制限される中でも、配信やテレビ露出を通じて存在感を高めた一曲である。

有名な演奏・映画での使用

もっともよく知られる使用例は、日本テレビ系ドラマ『極主夫道』の主題歌。作品のコミカルさとヒューマン性に、楽曲の張りつめた情感が対照的に響き、物語の余韻を増幅させた。テレビ音楽番組でのパフォーマンスも多数披露され、ライブではダイナミックなフェイクとコーラスワークが見せ場となる。映画での使用は情報不明だが、音楽番組や各種イベントでの演奏を通じて定番曲として浸透している。

現代における評価と影響

『CITRUS』は2021年の日本レコード大賞で大賞を受賞し、Da-iCEの代表曲としての地位を確立した。力強いボーカルとドラマティックな展開は多様なリスナー層に届き、ストリーミング時代のポップスにおける“感情の強度”の重要性を示した作品として評価される。メロディと歌詞の記憶性が高く、カバーやダンス動画の題材としても親しまれ、グループの新規ファン獲得にも寄与した。

まとめ

鮮烈なメロディ、二人のボーカルの緊張感、甘苦い比喩で紡がれた歌詞——『CITRUS』は、苦悩と希望を同時に抱く現代的なラブソングである。ドラマ主題歌として生まれた文脈と、グループの転機を告げた音楽的成熟が重なり、長く聴き継がれる普遍性を獲得した一曲と言える。作曲者の緻密な設計と、Da-iCEの表現力が結実した名曲として、今後も幅広い場面で響き続けるだろう。