Candy Dulfer
Pick Up the Pieces
- 作曲: DUNCAN MALCOLM, GORRIE ALAN EDWARD, MCINTOSH ROBERT BRODRICK JAMES

Pick Up the Pieces - 楽譜サンプル
Pick Up the Pieces|楽曲の特徴と歴史
基本情報
「Pick Up the Pieces」は、スコットランド出身のAverage White Bandが1974年に発表したインストゥルメンタル・ファンク。作曲はDUNCAN MALCOLM、GORRIE ALAN EDWARD、MCINTOSH ROBERT BRODRICK JAMES。アルバム『AWB』収録曲で、翌1975年に米Billboard Hot 100で1位を記録。ボーカル主体の曲が多い時代に、ほぼ演奏のみで頂点に達した稀有なヒットとして知られる。
音楽的特徴と演奏スタイル
キメのホーン・リフとタイトな16ビートが核。ギターのカッティング、ベースのシンプルで強靭なワンコード・グルーヴ、ドラムの乾いたバックビートが層を成し、サックスのリードがリフとアドリブを行き来する。休符を生かしたブレイクと「Pick up the pieces!」の掛け声がダイナミズムを生み、ダンスフロアとライヴ双方で映える構成になっている。
歴史的背景
1970年代前半、英国・米国でファンクとソウルがクロスオーバーしていた時期に登場。黒人音楽への敬意と演奏力で注目を集めたAWBは、アトランティック系のサウンドと結びつき、洗練されたリズム・アレンジを確立。本曲はその到達点のひとつで、欧州出身バンドが米国のメインストリームで成功した象徴例となった。
有名な演奏・録音
最初期の決定版はスタジオ版(アルバム『AWB』収録)。その後のライヴではホーンのアドリブを拡張し、各パートのブレイクを長めに取る演出が定番化。ビッグバンド編成や吹奏楽、ジャム・バンドまで幅広く取り上げられ、クラブDJの定番セレクションにも残り続けている。特定の映画使用は情報不明。
現代における評価と影響
リフ主体のミニマル構成で観客を高揚させる教科書的ファンクとして、音楽教育やリズムセクションの教材にもしばしば採用。カバーやセッションの常套曲として世代を超えて演奏され、フェスやスポーツ会場、テレビBGMでも耳にする機会が多い。インストゥルメンタルでも大衆的成功が可能であることを示した例として評価が高い。
まとめ
強靭なグルーヴ、忘れがたいホーン・リフ、隙のないアレンジ。その三位一体が時代を超えた普遍性を生み、「Pick Up the Pieces」は今なお現場で生きるファンク・スタンダードであり続ける。詳細な歌詞は存在せず、演奏そのものがメッセージとなっている。