セ・シ・ボン/C'est si bon
- 作曲: BETTI ANGE EUGENE,BETTI HENRI

セ・シ・ボン/C'est si bon - 楽譜サンプル
「セ・シ・ボン/C'est si bon|楽曲の特徴と歴史」
基本情報
「C'est si bon(セ・シ・ボン)」は、フランスの作曲家アンジュ・ユジェーヌ(アンリ)・ベッティによる楽曲。1947年にフランスで発表され、原詞は作詞家Andre Hornez。タイトルはフランス語で「それはとても良い」の意。のちにJerry Seelenによる英語詞版も広まり、ボーカル曲として国際的な知名度を得た。
音楽的特徴と演奏スタイル
メロディは優雅で口ずさみやすく、スウィングの中庸テンポからバラードまで幅広く適応。柔らかな上行下降のラインとシンコペーションが魅力で、ボサノヴァやラテン寄りのアレンジとも相性が良い。器楽でも映えるが、歌詞の語感を活かしたヴォーカル解釈が特に人気。
歴史的背景
第二次大戦後のフランスで、キャバレー/音楽ホール文化の復興とともに親しまれた作品。1940年代末にはレパートリーとして定着し、1950年代に入ると米国のジャズ・シーンにも浸透した。初演者や初録音の細部は資料差があり、ここでは情報不明とする。
有名な演奏・録音
有名録音としては、Louis Armstrongによる演奏(1950年代)がジャズ界での定番化を後押し。Eartha Kittは1953年、Jerry Seelenの英語詞で大ヒットを記録し、一般層への認知を決定づけた。以後、多数の歌手・ビッグバンド・ギタリストが取り上げ、国際的なスタンダードとして息長く演奏されている。
現代における評価と影響
現在もジャム・セッションやレッスンで取り上げられる機会が多く、歌心を学ぶ教材曲としても評価が高い。記憶に残るフックと明快な和声進行が、入門者から上級者までの表現の幅を許容。シャンソンとジャズの橋渡し的存在として、世代や国境を超えて歌い継がれている。
まとめ
フランス発の洗練された旋律と、ジャズの柔軟なグルーヴが融合した「セ・シ・ボン」は、時代を超える普遍性を備えた名曲である。作曲の出自は明確で、初演等の詳細は情報不明ながら、名演が遺した影響は今なお鮮明だ。