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9 DE JULIO

  • 作曲: PADULA JOSE LUIS
#タンゴ
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9 DE JULIO - 楽譜サンプル

9 DE JULIO|楽曲の特徴と歴史

基本情報

9 DE JULIOは、PADULA JOSE LUIS(ホセ・ルイス・パドゥーラ)作曲のインストゥルメンタル・タンゴ。タイトルはアルゼンチンの独立記念日「7月9日」と同名で、祝祭と都市文化を象徴する語として広く知られています。作曲年や初演情報、初出出版社は情報不明。歌詞を伴う版の存在も情報不明で、通常は器楽曲として流通します。編成はバンドネオン、ヴァイオリン、ピアノ、コントラバスを中核とするオルケスタ・ティピカで演奏されることが多いものの、具体的な原典編成や調性、標準的な演奏時間は情報不明です。

音楽的特徴と演奏スタイル

2拍子系の躍動感あるリズムに乗る明快な主題が特徴で、フレーズは呼応型のモチーフが繰り返され、舞踏性を強く感じさせます。テンポは中庸からやや速めで演奏されることがあるものの、編曲者や楽団により変化します。多くの演奏ではバンドネオンが主旋律を担い、ヴァイオリンが対旋律や装飾を担当、ピアノとベースは拍節感を支える役割を取ります。シンコパやアラスレ(引き込み)などタンゴ特有のアーティキュレーションを生かし、エネルギッシュな前半と叙情的な対照部を組み合わせる編曲も見られます。

歴史的背景

作品名「9 DE JULIO」は、1816年にトゥクマンで採択されたアルゼンチン独立日に由来する語と一致します。作曲者パドゥーラは20世紀前半に活動したアルゼンチンの作曲家で、都市ブエノスアイレスを中心に成熟したサロン文化とダンス音楽の潮流の中で活躍しました。本作の初出年や初演の場、献呈の有無は情報不明ですが、タンゴが国際的に広まっていく過程を背景に、祝祭性と都会的洗練を併せ持つレパートリーとして受容されてきました。なお、同名の大通り(アベニーダ・9・デ・フリオ)との直接的関連も情報不明です。

有名な演奏・録音

初録音や決定的名演のクレジットは情報不明です。とはいえ、本作はオルケスタ・ティピカの定番曲の一つとして多くの楽団に取り上げられ、時代や指揮者の解釈によりテンポ設定やダイナミクス、間の取り方に幅が見られます。ソリスト編(ピアノ独奏、バンドネオン独奏など)や室内楽的編成による録音も存在しますが、代表盤の一覧や映画での使用情報は情報不明です。

現代における評価と影響

9 DE JULIOは、タンゴの躍動と洗練を兼ね備えた器楽曲として現在も演奏機会があります。コンサートやダンスの場でレパートリーに組み込まれることがあり、教育現場や愛好家の分析対象としても親しまれています。編曲の自由度が高く、少人数から大編成まで対応しやすい点も継承を後押ししています。作曲年や初演者など史料面に未判明の点はあるものの、タイトルが喚起する歴史的・文化的イメージが今日の聴取体験にも豊かさを与えています。

まとめ

情報の一部は不明ながら、9 DE JULIOは祝祭性と都会的リズム感を備えたインストゥルメンタル・タンゴとして位置づけられます。明快な主題とダンス性の高いリズム、編曲による表情の幅が魅力で、多彩な演奏解釈を生み出してきました。タイトルが持つ象徴性と音楽的普遍性により、今後もステージやダンスフロアで息長く演奏される楽曲と言えるでしょう。