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CANARO EN PARIS

  • 作曲: CALDARELLA JUAN,SCARPINO ALEJANDRO
#タンゴ
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CANARO EN PARIS - 楽譜サンプル

CANARO EN PARIS|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「CANARO EN PARIS」は、フアン・カルダレラとアレハンドロ・スカルピーノによるタンゴの器楽曲。題名は名楽団指揮者フランシスコ・カナロのパリでの成功にちなむと広く知られる。初出年・初演・初録音の詳細は情報不明。歌詞はなく、世界のミロンガで定番として親しまれている。

音楽的特徴と演奏スタイル

推進力のあるマルカート・エン・クアトロ、バンドネオン主導のメロディ、ヴァイオリンの対旋律、ピアノ低音のオスティナートが核。アラスストレやシンコパの鋭いアクセントがドラマを生み、中〜速めのテンポで舞踏性が高い。編曲により前奏やコーダ、キメの位置が異なり、各楽団の個性が出る。

歴史的背景

1920年代、パリでタンゴ熱が高まる中、カナロ楽団は欧州で人気を獲得した。作曲者二人がその栄誉を称えて題名を付したとされるが、献呈の一次資料は情報不明。ブエノスアイレスの黄金期にも多くのオルケスタに取り上げられ、舞踊と演奏の現場で受け継がれてきた。

有名な演奏・録音

代表的録音としてフランシスコ・カナロ楽団の演奏が広く知られる。ほかにも複数の伝統的オルケスタがインストゥルメンタルで録音しているが、各録音の年次やレーベルは情報不明。近年は現代タンゴ・アンサンブルやソロ・バンドネオンのコンサートでも定番曲として扱われる。

現代における評価と影響

キャッチーな主題と明快なフレーズ構造により、ミロンガでの実用性が高くダンサーから支持が厚い。教育現場ではタンゴ特有のアーティキュレーションやフレージング習得の教材として有用。映画やテレビでの具体的使用歴は情報不明だが、配信時代にも定番曲として聴かれ続ける。

まとめ

タンゴ語法を凝縮した器楽名曲であり、明確な拍感と起伏のある展開が魅力。詳細な制作年や初演情報は情報不明ながら、タイトルが示す文化的文脈と、ダンス・音楽の両面での影響力により、現在もレパートリーの中核を占めている。