CARA SUCIA

#タンゴ

CARA SUCIA - 楽譜サンプル

「CARA SUCIA」は、ウルグアイ生まれでブエノスアイレスで活躍した作曲家・指揮者フランシスコ・カナロの作品名である。公開年・初演年、ジャンルの厳密区分、歌詞の有無や作詞者は一次資料で確認できず、現時点では情報不明。楽譜や原盤データ、当時の新聞広告などの一次史料が鍵となる。

カナロの器楽作品一般には、舞踏性を支える明快なマルカート、弦のユニゾンとバンドネオンの掛け合い、端正なフレーズ設計が広く見られる。中庸テンポで踊りやすく、低音の拍感とヴァイオリンのカンタービレ、ピアノの装飾の絡みが聴きどころだ。聴取時はブレイク（ブレケ）の置き方にも注目したい。

カナロは1910〜40年代にオルケスタ・ティピカを率い、レコードとラジオの拡大とともにタンゴの大衆化を牽引した。録音・興行にも関与し、舞踏会文化と結びつけてレパートリーを拡充した。本曲の成立時期や初演の場は情報不明だが、当時の都市文化の文脈は作品理解に不可欠である。

本曲の代表的演奏・録音は、原盤番号や録音日を備えた確実な資料が手元で確認できず情報不明。調査を進める際は、78回転原盤のカタログ、専門ディスコグラフィ、復刻盤解説の相互参照により同定精度を高めるのが有効である。

現代では、カナロの録音群が復刻CDやストリーミングで容易に聴取可能となり再評価が進む。作品単位のメタデータが断片的な場合もあるため、同名異曲の混在や表記揺れに注意したい。本曲の評価・流通状況は情報不明だが、研究者・ダンサー双方から継続的な関心が注がれている。

「CARA SUCIA」は題名と作曲者が伝わる一方で、成立年、ジャンル区分、歌詞の有無、代表的録音など多くが未確認で情報不明である。本稿は確証のある範囲に限定して整理した。今後は原資料の照合と異綴り・別題の検証により、確度の高いデータ更新が望まれる。