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DESDE EL ALMA

  • 作曲: MELE ROSA CLOTILDE,MELO ROSITA
#タンゴ
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DESDE EL ALMA - 楽譜サンプル

DESDE EL ALMA|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「DESDE EL ALMA」は、作曲者MELE ROSA CLOTILDE/MELO ROSITAの名義で知られるRosita Meloによるタンゴ・ワルツの代表曲。3/4拍子の優雅な旋律で、ダンスと鑑賞の両面で定番として扱われる。純器楽として広まったが、後年には歌詞付きの版も存在する。本稿では器楽曲としての特徴と歴史を中心にまとめる。作曲年や初演の詳細は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

3/4拍子に乗る流麗な主題と、ためを活かしたカンタービレが核。1拍目を豊かに鳴らしつつ、2・3拍で揺れを作るタンゴ・ワルツ特有の推進感が生まれる。編成はオルケスタ・ティピカのバンドネオン、ヴァイオリン、ピアノ、コントラバスが基本だが、ギター二重奏や独奏ピアノでも親しまれる。序奏や終結でのルバート、フェルマータ、装飾音が表情を決め、間合いの取り方が解釈の要となる。

歴史的背景

20世紀前半のリオ・デ・ラ・プラタ圏で、ワルツ系タンゴのレパートリーが拡大する中で定着した曲とされる。女性作曲家による名旋律として広く受容され、舞踏会からラジオ、コンサートに至るまで場面を問わず演奏されてきた。歌詞付きの版が登場した時期や作詞者の確定情報は不明だが、器楽版と歌唱版が併存して普及した点がこの作品の拡がりを支えている。

有名な演奏・録音

録音史の初期から多くの楽団・ソリストが取り上げ、テンポ設定や装飾の度合いに個性が現れる。オルケスタではコントラメロディを強調し、室内楽や独奏では内声の和声進行を際立たせる解釈が多い。特定の代表的録音や指標となる年次は情報不明だが、ダンス用と鑑賞用の両路線で数多くの音源が流通し、地域や編成を越えた多様なバージョンが聴かれる。

現代における評価と影響

現在もミロンガで頻繁に選曲されるほか、音楽学校やワークショップでタンゴ・ワルツの基礎教材として扱われることがある。クラシックの弦楽合奏、アコーディオン、ギター、ピアノ連弾などへの編曲も盛んで、舞台・サロン双方の実演環境に適応している。明快な旋律線とフレーズ構造は入門者にも取り組みやすい一方、ニュアンス設計やダイナミクスの幅が広く上級者にとっても挑戦的だ。

まとめ

「DESDE EL ALMA」は、シンプルな3/4の枠組みに豊かなカンタービレと情感を宿した、タンゴ・ワルツのエッセンスを体現する楽曲である。器楽としての完成度が高く、編成や場面に応じて多彩な解釈が可能なため、世代を越えて演奏され続けている。来歴の一部に情報不明な点はあるものの、定番曲としての存在感は揺るぎない。