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JACINTO CHICLANA.

  • 作曲: PIAZZOLLA ASTOR PANTALEON
#タンゴ
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JACINTO CHICLANA. - 楽譜サンプル

JACINTO CHICLANA.|歌詞の意味と歴史

基本情報

JACINTO CHICLANA.は、アストル・ピアソラ作曲、ホルヘ・ルイス・ボルヘス作詞のタンゴ/ミロンガ。ジャシント・チクラーナという男をめぐる語り物風の歌で、歌唱とバンドネオン中心の小編成で演奏されることが多い。初出年・初演は情報不明。

歌詞のテーマと意味

ボルヘス特有の簡潔な語りで、下町の名誉や勇気、刃を携えた男たちの倫理が描かれる。主人公は実在の伝記人物というより都市が生んだ伝説的タイプの象徴で、個人史より都市の記憶が前景化する。酒場や街角の断片が連なり、懐旧と畏敬が同時に立ち上がる。

歴史的背景

本作は、1960年代に行われたピアソラとボルヘスの協働の一環として知られる。伝統的タンゴにニュータンゴの和声とリズムが交差し、文学と音楽の接点を示した。

有名な演奏・映画での使用

代表的録音としてエドムンド・リベーロの歌唱版が広く知られる。以後も各国のタンゴ歌手やピアソラ作品を得意とするアンサンブルが再演を続ける。映画・テレビでの使用例は情報不明。

現代における評価と影響

文学性の高い歌詞と都会的なタンゴ語法の結合は、後続の作曲家・歌手の参照点となった。朗読と演奏を組み合わせる上演も行われ、テキストに寄り添う鑑賞を促す。教材としても、ミロンガのリズムやスペイン語の韻律を学ぶ素材となっている。

まとめ

JACINTO CHICLANA.は、ボルヘスの物語性とピアソラの革新的語法が結びついた稀有な楽曲である。都市の記憶を宿すタンゴとして今日も歌い継がれている。基本データの一部は情報不明だが、価値は揺るがない。