MILONGUEANDO EN EL 40

#タンゴ

MILONGUEANDO EN EL 40 - 楽譜サンプル

Milongueando en el 40 は、アルゼンチンの作曲家アルマンド・ポンティエルとArmando F. Puntureroによる器楽タンゴ。題名は「40年代風にミロンガする」ほどの意味とされる。初演・初録音・出版年、作詞の有無は公的情報が見当たらず情報不明。

音楽的には、ミロンガ由来の2拍系フィールと歯切れよいマルカートが核。オルケスタ・ティピカ（バンドネオン、ヴァイオリン、ピアノ、コントラバス）でのシンコペーション、短いリフの反復、ブリッジでのダイナミクス変化が要点で、過度なルバートより安定したパルスが好まれる。

1940年代のブエノスアイレスはタンゴ黄金期で、ダンスホールとラジオが楽団を支えた。ポンティエルは後年フランチーニ＝ポンティエル楽団を率い名声を確立。本作の成立年は情報不明だが、タイトルが示す40年代のダンス文化を想起させる文脈で語られてきた。

代表的録音の固有名や初出は情報不明。実演ではバンドネオンの主題提示とヴァイオリン群のユニゾン、ピアノのハバネラ系アクセントとウォーキング風伴奏を組み合わせ、推進力と明瞭なフレーズ感を両立させる解釈が一般的である。

現代の評価は、ダンス実践と演奏研究の双方で参照される器楽曲という位置づけ。教育現場ではフレージングと足運びの同期を学ぶ教材に適するとされる一方、クレジットや出版情報の一次典拠は情報不明で、整理が課題となっている。

総じて、ミロンガ由来の律動とタンゴの抒情を備えた器楽小品。不足する基礎データの確認を進めつつ、黄金期の様式と現在の演奏慣習を手がかりに聴きどころを掘り下げたい。