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THE BOOM

島唄

  • 作曲: 宮沢 和史
#歌謡曲#邦楽ポップス
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島唄 - 楽譜サンプル

島唄|歌詞の意味と歴史

基本情報

「島唄」は、宮沢和史が作詞・作曲し、THE BOOMが発表したポピュラー音楽作品。初出は1992年。沖縄の音楽的要素を取り入れたアレンジで知られ、J-POPを母体にしながらも民謡的な節回しや三線を想起させるサウンドが特徴。オリジナルの歌唱は日本語版のほか、ウチナーグチ(沖縄方言)による別バージョンも存在する。

歌詞のテーマと意味

歌詞は島の自然、命の循環、別れと祈りを重層的に描き出す。明示的な物語を語るというより、風景や季節のイメージを積み重ね、喪失の痛みと平和への希求をにじませる構成で、多義的な解釈を許容する点が長く支持される理由の一つ。沖縄語の響きやことば遊びが感情の陰影を増幅し、歌い手によって解釈が広がる余地を残している。

歴史的背景

本作は、沖縄の文化と歴史への敬意を土台に生まれたと広く受け止められている。戦争の記憶が色濃く残る地域で、人々の生活に根付く島唄文化(民謡)と向き合った経験が、作品全体の語り口や比喩に反映されたとされる。ポップスの文脈に沖縄由来の音階やリズム感を融合させた点は、当時のJ-POPに新鮮な風を吹き込み、全国的な関心を沖縄へ向ける契機にもなった。

有名な演奏・映画での使用

代表的なのはTHE BOOM自身のオリジナルとライブ演奏で、発表以降も長くレパートリーの中心に据えられた。海外ではアルゼンチンのアルフレッド・カセーロによるスペイン語版がヒットし、楽曲の普遍性が国境を越えて共有された事例として知られる。その他、多数のアーティストによるカバーが存在。映画での具体的な使用作品名は情報不明。

現代における評価と影響

「島唄」は、ポップスと地域文化の橋渡しをした代表例として評価が定着している。観光地のイメージソングとして消費される側面を超え、平和や追悼、共生といった普遍的テーマを歌い継ぐ歌として機能し続けている点が重要。学校や地域イベント、国際舞台でも取り上げられる機会が多く、世代や国境を横断して共有されるレパートリーとなった。

まとめ

沖縄への敬意と普遍的な祈りを同居させた「島唄」は、J-POPの枠を越えて歌い継がれるスタンダードである。作詞・作曲の意図や歴史には諸説があるが、情報不明な点を含めても、聴き手の体験と結びつき続ける開かれた作品だと言える。