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篠原涼子

恋しさとせつなさと心強さと

  • 作曲: 小室 哲哉
#歌謡曲#邦楽ポップス
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恋しさとせつなさと心強さと - 楽譜サンプル

恋しさとせつなさと心強さと|歌詞の意味と歴史

基本情報

本作は1994年に篠原涼子 with t.komuro名義で発表されたシングル。作曲は小室哲哉、作詞は小室みつ子。アニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』の主題歌として制作され、ダンス・ポップのエネルギーとエモーショナルなメロディが融合した一曲である。リリース当時から幅広い層に支持され、日本の90年代J-POPを象徴する代表曲として広く知られている。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す三つの感情は、揺れる心の機微と前に進む意志を同時に抱く主人公像を描く。恋焦がれる想いと別離や不安の切なさ、その中でも自分を奮い立たせる心強さが対比的に配置され、自己肯定へと至るプロセスを示唆する。直感的に口ずさめるフレーズと上昇感のあるメロディは、感情の解放と自己エンパワーメントを聴き手に促し、時代を超えて共感を呼ぶ。

歴史的背景

1990年代前半、日本の音楽シーンでは小室哲哉を中心とするダンス・ミュージック志向が台頭し、シンセサウンドとユーロビートの影響を受けたアレンジが主流となった。本作はその潮流の中核に位置し、映画との強力なタイアップも相まって広範な認知を獲得。テンポの速いトラックとキャッチーなサビ構造はラジオやテレビ番組での露出と相性が良く、チャート上位を継続的に記録した。

有名な演奏・映画での使用

最も著名な使用例は、アニメ映画『ストリートファイターII MOVIE』の主題歌である点だ。映像のスピード感と曲の推進力が合致し、作品のアイコン性を高めた。その後も多くのアーティストによるカバーやアレンジが発表され、ステージやテレビ企画で取り上げられている。さらに2023年には新録版「恋しさとせつなさと心強さと 2023」が公開され、ゲーム『ストリートファイター6』関連のプロモーションで注目を集めた。

現代における評価と影響

今日では、90年代J-POPを代表するナンバーとして世代を超えて親しまれ、カラオケ定番曲としても定着している。疾走感のあるビートと感情の高まりを描く構成は、後続の女性ボーカル・ダンスポップに大きな影響を与えたと評価される。サブスクリプション配信の普及により、当時を知らないリスナーにも発見される機会が増え、リバイバル的な再評価が進行中である。

まとめ

恋と自立の間で揺れる心を、力強いダンスサウンドで包み込んだ普遍的なポップソング。映画タイアップを起点に時代を超えて聴かれ続け、2023年の新録によって現在形の魅力も示した。作詞・作曲陣の明確なビジョンと歌唱の説得力が、長い寿命を支える核となっている。