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Overjoyed

  • 作曲: WONDER STEVIE
#洋楽ポップス
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Overjoyed - 楽譜サンプル

Overjoyed|歌詞の意味と歴史

基本情報

1985年発表、スティーヴィー・ワンダーが作詞作曲したバラードで、アルバム『In Square Circle』に収録。繊細なボーカルと豊かなコード進行が特徴で、R&Bとポップの垣根を越えて支持される代表曲のひとつ。ライブの定番曲としても長年愛されている。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示す“歓喜”は、長く胸に抱いた想いが現実になる瞬間の高揚と感謝を描く。自己の願いと不安が交錯しつつも、相手を信じ未来へ踏み出す決意を歌う内容で、幻想や物語を想起させる比喩を用いながら、恋の成熟を静かに祝福する。直接的な告白よりも、内省的で詩的な語り口が聴き手の共感を呼ぶ。

歴史的背景

80年代中期、デジタル機材とアナログの質感が共存した時期に制作。ワンダーはマルチインストゥルメンタリストとしてセルフプロデュースを貫き、洗練されたシンセサウンドと有機的なリズム感を両立させた。前作期の世界的成功を経て、表現の重心をよりロマンティックで内省的な方向へと推し進めた作品群の中核に位置する。

有名な演奏・映画での使用

カバーはジャンルを横断して多数。とりわけジャズ系アーティストによるハーモニー探究の題材として定番化し、ボーカル/インスト双方で親しまれる。スティーヴィー・ワンダー本人とセリーヌ・ディオンのデュエット版(2013年)も広く知られる。映画での顕著な使用は情報不明。

現代における評価と影響

滑らかなメロディと複雑な和声進行は音楽理論の教材としてもしばしば参照され、リハーモナイズやボイシング研究の格好の素材となっている。結婚式や記念日の定番曲としても選ばれ、配信時代においてもストリーミングで継続的に聴かれるロングセラー。若い世代のカバーがSNSで拡散され、楽曲の生命力を更新し続けている。

まとめ

Overjoyedは、個人的な歓びを普遍的な共感へ昇華した名バラード。時代の技術的進歩を取り込みつつ、人間的な温度を失わないサウンドと、詩情豊かなメッセージが魅力である。初めて触れるリスナーにも、和声や表現を深く学びたい演奏家にも、多くの示唆を与える一曲と言える。