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The Way We Were

  • 作曲: HAMLISCH MARVIN
#洋楽ポップス
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The Way We Were - 楽譜サンプル

The Way We Were|歌詞の意味と歴史

基本情報

『The Way We Were』はマーヴィン・ハムリッシュ作曲、マリリン&アラン・バーグマン作詞によるバラード。1973年公開の映画『追憶』(監督:シドニー・ポラック)の主題歌としてバーブラ・ストライサンドが歌い、翌年ビルボード・ホット100で首位を獲得。アカデミー賞歌曲賞も受賞した、彼女の代表曲である。映画と単独シングルの双方で広く支持され、同名アルバムにも収録されるなど、キャリアを象徴する一曲となった。

歌詞のテーマと意味

歌詞は、かつての関係をめぐる「記憶」と「いま」を対比しながら、愛の余韻と喪失を静かに見つめる内容。理想と現実の隔たり、時間の経過が関係にもたらす変化を、柔らかな旋律と言葉で描く。具体的な情景を断片的に想起させる筆致により、個人的な物語でありながら多くの人に普遍的に響く。ストライサンドの抑制された表現は、過度なドラマ性を避けつつ感情の深みを引き出している。歌詞全文は掲載しない。

歴史的背景

映画『追憶』は、異なる価値観をもつ二人の恋と別れを描くドラマで、主人公の内面を支える主題歌が求められた。ハムリッシュとバーグマン夫妻は脚本の感情線に寄り添う言葉と旋律を練り上げ、ストライサンドの声色に合わせた繊細なバラードを完成させた。レコーディングと映画用アレンジはオーケストラを基調にし、シーン間のモチーフとしても機能するよう設計。映画と音楽の密接な結びつきが、作品の普遍性を強める結果となった。

有名な演奏・映画での使用

劇中では愛のテーマとして繰り返し用いられ、オープニングやエンドクレジットでも印象的に流れる。公開と同時にシングルとして発表され、世界的に広く知られるようになった。後年、グラディス・ナイト&ザ・ピップスによるメドレー版など、多数のカバーやインストゥルメンタル編曲が登場し、ジャズやイージーリスニングの文脈でも取り上げられる機会が増加。コンサートやテレビ特番でもたびたび歌唱され、名曲としての存在感を保ち続けている。

現代における評価と影響

本曲は映画音楽とポップ・バラードの架橋となる代表例としてしばしば言及され、作曲家ハムリッシュの抒情性と、バーグマン夫妻の精緻な言葉運び、ストライサンドの表現力が結晶した名作と評価される。世代を超えて聴かれ続け、レパートリーとしての定着度も高い。映像と音楽が相互補完するモデルケースとして、後続の映画主題歌にも影響を与えたとされる。

まとめ

『The Way We Were』は、映画文脈に根差しつつ単独のポップ曲としても輝く稀有な一曲。記憶をめぐる静かな省察と豊かなオーケストレーションが時代を超えて共感を呼び、今なお多くのリスナーと演奏家に選ばれ続けている。