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Nowhere Man

  • 作曲: LENNON JOHN WINSTON,MCCARTNEY PAUL JAMES
#ビートルズ#洋楽ポップス
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Nowhere Man - 楽譜サンプル

Nowhere Man|歌詞の意味と歴史

基本情報

ビートルズの「Nowhere Man」は、作曲クレジットLennon–McCartney。1965年発売のアルバム『Rubber Soul』に収録され、ロンドンのEMIスタジオで録音。ジョン・レノンのリードに、ポールとジョージを加えた三声ハーモニーが全編を彩る。ギターソロは二本のギターがユニゾンで奏でる明瞭なトーンが印象的。

歌詞のテーマと意味

歌詞は「どこにも属せない男」を通して、自己疎外や停滞への自覚を促す内容。他者批判ではなく、内省と変化の必要性を静かに指し示す。レノン自身の心境を反映したと語られることが多いが、公式には作家連名であり、解釈は聴き手に開かれている。直接的な断罪を避け、共感と気づきを促す普遍的メッセージが核となっている。

歴史的背景

中期ビートルズの転換点である『Rubber Soul』は、フォーク・ロック的質感と内省的な詞世界で評価を高めた。本曲は恋愛主題から離れた代表例で、英国内ではアルバム曲として発表。米国では1966年にシングル化され、Billboard Hot 100で上位に入ったと記録される。スタジオ技法と作家性の両立が進んだ時期の成果として位置づけられる。

有名な演奏・映画での使用

1966年のワールド・ツアーでしばしば演奏され、日本武道館公演でも披露。1968年の長編アニメ映画『イエロー・サブマリン』では、孤高のキャラクターに寄り添う場面で効果的に用いられた。以後、多数のアーティストがカバーを残しており、コーラス主体のアレンジはライブでも再現性が高い定番として受け継がれている。

現代における評価と影響

端正なコーラス・ワークと澄んだギターサウンドは、後続のパワー・ポップやブリットポップ、インディ・ロックへ広く影響。アルバムのハイライトとして批評家にしばしば挙げられ、時代を超える普遍性をもつメッセージ・ソングとして位置づけられている。内省的ポップの古典として、今日も新たな聴衆を獲得し続ける。

まとめ

「Nowhere Man」は、音作りと言葉の両面で成熟を示した中期ビートルズの象徴。個人の内面へ向けた視線と、合唱的な美しさが結びつき、今なお新鮮な示唆を与える。アルバム『Rubber Soul』の要として、バンドの進化と普遍的な魅力を端的に物語る一曲である。