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Alfie's Theme

  • 作曲: ROLLINS SONNY
#スタンダードジャズ
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Alfie's Theme - 楽譜サンプル

Alfie's Theme|作品の特徴と歴史

基本情報

「Alfie's Theme」は、テナー奏者ソニー・ロリンズが1966年公開の英国映画『アルフィー』のために書いたインストゥルメンタルの主題。劇伴の中核をなし、同年にアルバムでも発表された。なお、同映画の主題歌「Alfie」(作曲バート・バカラック/作詞ハル・デイヴィッド)とは別作品。歌詞はなく、作詞者は情報不明。

音楽的特徴と表現

軽快なスイングを基調に、ロリンズの骨太なテナーがシンコペートするリフとモチーフ反復で推進力を生む。ブルース語法に根ざしたフレージングと都会的な歯切れの良さが要点。劇中やアルバムではテンポや和声処理の異なるバリエーションがあり、「Alfie's Theme Differently」も収録。覚えやすい主題と明快な構造は、即興にも映像編集にも適応する。

歴史的背景

“スウィンギング・ロンドン”の空気を切り取る『アルフィー』は、当時の都市感覚を映す作品。製作側は機動力あるジャズ・スコアを求め、ロリンズに委嘱した。彼の主題変奏の語り口は、主人公の軽妙さと内奥の陰影を音楽的に補完した。初演や録音体制の細目には異説があり、確定情報は情報不明。

使用された映画・舞台(該当時)

1966年の映画『アルフィー』(監督:ルイス・ギルバート、主演:マイケル・ケイン)で使用。随所でテーマが再登場し、物語の統一感を担ったとされる。個別のシーン配置の詳細は情報不明。

現代における評価と影響

本作は、ジャズ奏者が長編映画に提供した成功例として言及される。ロリンズの即興言語を映画文脈へ翻訳した事例として研究・批評の題材となり、サウンドトラックとジャズ・アルバムの橋渡し的存在として評価される。演奏会の絶対的定番というより、映画音楽とハードバップの交差点を示す参照曲である。

まとめ

物語性と即興性を結びつけた本作は、ロリンズの作曲家・語り手としての資質を明確に示す。歌詞のない端的な旋律と堅固なリズム設計により、映像の時間感覚を支えつつ、独立した楽曲としても機能し続けている。