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CONTUSION

  • 作曲: WONDER STEVIE
#R&B
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CONTUSION - 楽譜サンプル

CONTUSION|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「CONTUSION」は、スティーヴィー・ワンダーが作曲し、1976年発表のアルバム『Songs in the Key of Life』に収められたインストゥルメンタル曲。歌詞は存在せず、作詞者は情報不明。レーベルやチャート成績の詳細も情報不明だが、同作中でも演奏志向の強さが際立つトラックとして知られる。鍵盤、ギター、ベース、ドラム、シンセサイザーが緻密に絡み合うアンサンブルが特徴で、アルバムの多彩さを体感できる重要曲だ。

音楽的特徴と演奏スタイル

ジャズ・ロック/フュージョンの語法を取り入れ、タイトなリズム・セクションの上でシンセサイザーとギターが高速ユニゾンや掛け合いを展開。鋭いアクセントとシンコペーション、ブレイクを活かした場面転換により、緊張と解放を織り交ぜる。変拍子的な推進力とファンクのグルーヴが同居し、細部まで書き込まれたアレンジと即興的なフレーズのバランスが聴きどころ。音色面でもエレクトリック主体の硬質な質感が際立つ。

歴史的背景

中期70年代はフュージョンが台頭し、ワンダーもソウル/ポップの枠を越えてサウンドを拡張していた時期。『Songs in the Key of Life』は1977年のグラミー賞最優秀アルバムを受賞し、その音楽的レンジの広さが高く評価された。「CONTUSION」はその中で、彼のバンド・アレンジ志向と器楽的探求を象徴する存在であり、歌もの中心のイメージに対し、合奏美とリズムの精度を前面に押し出した重要な一曲となっている。

有名な演奏・録音

基準となる録音は1976年のオリジナル・スタジオ版。ライブでも取り上げられることがあり、アルバム全曲再現型の公演で演奏された例があるとされるが、具体的な公演情報は情報不明。映画やテレビでの使用事例も情報不明である。カバー演奏の網羅情報は情報不明ながら、フュージョン系のアンサンブルで課題曲的に扱われることがあるなど、プレイヤー視点での人気が高いトラックだ。

現代における評価と影響

現在では、難度の高いアンサンブルと緻密なアレンジを学ぶ教材的トラックとしてミュージシャンに注目されることが多い。リズム・セクションの精密なドライヴ、ハーモニーの切れ味、電子楽器の積極的活用は、後続のフュージョン/ファンク系アーティストや音楽制作におけるアレンジ発想へ影響を与えたと評価される。歌詞に依存しない構築美が、時代を超えて聴き手の耳を捉え続けている。

まとめ

「CONTUSION」は、スティーヴィー・ワンダーの演奏家・編曲家としての資質を凝縮したインストゥルメンタルの名品。『Songs in the Key of Life』の多彩さを象徴しつつ、テクニカルでありながら歌心も失わないバランス感覚を示す。作品全体の文脈のなかで聴くと、アルバムにおける緊張感や勢いを生み出す要石として機能していることが理解できるだろう。