あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

FREEWAY JAM

  • 作曲: MIDDLETON MAXWELL
#スタンダードジャズ
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

FREEWAY JAM - 楽譜サンプル

FREEWAY JAM|楽曲の特徴と歴史

基本情報

「FREEWAY JAM」は、作曲MIDDLETON MAXWELL(通称Max Middleton)によるインストゥルメンタル。ジェフ・ベックのアルバム『Blow by Blow』(1975年)収録曲として広く知られ、ギター・インストの代表格とされる。編成はエレクトリック・ギター、キーボード、ベース、ドラムス。歌詞は存在せず、作詞者は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

中速4/4拍子のタイトなファンク・グルーヴに、クラビネットやエレクトリック・ピアノの刻みが絡み、ギターがテーマと即興を行き来する構図。印象的なメイン・リフを軸に、ダイナミクスの緩急とコール&レスポンスで展開する。ベックの繊細なビブラートやアーム操作、ボリューム奏法が歌心を生み、ロックとジャズの語法が自然に融合している。

歴史的背景

1970年代半ばはロックとジャズが交差したクロスオーバー期。ベックは歌もの中心からインスト路線へ舵を切り、その転換を決定づけた作品群の中で本曲は核となった。作曲者のMiddletonは長年の共演者で、鍵盤主導のグルーヴ設計がバンド全体の推進力を形作っている。制作の細部や録音場所の詳細は情報不明。

有名な演奏・録音

代表的な録音は、初出の『Blow by Blow』(1975年)スタジオ版。続いて『Jeff Beck with the Jan Hammer Group Live』(1977年)では、シンセとの掛け合いを前面に出した拡張的な即興が聴ける。以後のツアーでもしばしば取り上げられ、ライブでのテンポやキーの揺らぎ、各奏者のアドリブの自由度が魅力の一部となった。

現代における評価と影響

本曲はフュージョン/インスト・ロックの入門曲として言及されることが多く、ギタリストにとってはリフのノリ出し、16分のカッティング、サステインを活かしたフレージングの教材となる。セッションで共有しやすい明快な構造を持ちながら、プレイヤーの解釈次第で色合いが大きく変わる柔軟性も高く評価される。

まとめ

リフ主体のシンプルさと即興性のバランス、ロックとジャズの自然な接点を体現した「FREEWAY JAM」は、時代を越えて演奏され続ける稀有なインストゥルメンタルである。初めて聴く場合は、スタジオ版とライブ版を聴き比べると本曲の懐の深さがよく分かる。