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TAURIAN MATADOR

  • 作曲: COBHAM BILLY
#スタンダードジャズ
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TAURIAN MATADOR - 楽譜サンプル

TAURIAN MATADOR|楽曲の特徴と歴史

基本情報

TAURIAN MATADORは、ドラマー/作曲家ビリー・コブハムによるインストゥルメンタルで、アルバム『Spectrum』(1973)に収録。ジャズとロックを融合した代表曲の一つで、歌詞テキストは存在しない。作曲者はCOBHAM BILLY、作詞者は情報不明。

音楽的特徴と演奏スタイル

強靭なドラムの推進力を核に、エレクトリック・ギターとシンセがリフと即興を交錯。タイトなグルーヴにシンコペーションが重なり、ダイナミックなフィルでセクションが切り替わる。反復モチーフを発展させる設計で、厚みのあるフュージョン・サウンドを提示する。アンサンブルは即応性が高く、各ソロが押し引きしながら緊張感を形成するのが聴きどころだ。

歴史的背景

1970年代初頭、電化以降のジャズはロック/ファンク要素を取り込み急速に拡張した。コブハムはマハヴィシュヌ・オーケストラで培った技巧と複合的リズムを土台に『Spectrum』を制作。本曲もその文脈に位置づけられ、当時の最前線を刻む。高出力のビートとエレクトリック編成の組み合わせは、フュージョンの語法を決定づける一例として評価される。

有名な演奏・録音

最も広く聴かれるのは『Spectrum』収録のオリジナル音源。ほかの著名な公式カバー、映画やテレビでの使用については情報不明。音源は配信や再発盤で入手できるが、テイク違い等の詳細情報は情報不明。オリジナルの録音が持つ生々しいダイナミクスとステレオ配置は、曲の意図を最もクリアに伝える基準点といえる。

現代における評価と影響

精緻なビート設計と電化サウンドの均衡は、今日も研究対象となる。ドラマー/ギタリスト双方にとってアンサンブル構築の指標となり、録音から年月を経ても鮮度を保つフュージョンの基準点として支持されている。演奏の骨格が明確で、アドリブの自由度が高い点は教育的価値も高い。

まとめ

TAURIAN MATADORは歌詞を持たない純然たるインストゥルメンタル。精密なビート、エレクトリック中心の編成、即興性の高い展開が三位一体となり、1973年当時の革新性と現在の聴きごたえを両立させる一曲である。ジャズ・フュージョンの核心を知るうえで外せないトラックとして、今なお多くのリスナーに聴かれている。