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Bloomdido

  • 作曲: PARKER CHARLES CHRISTOPHER JR
#スタンダードジャズ
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Bloomdido - 楽譜サンプル

Bloomdido|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Bloomdidoは、PARKER CHARLES CHRISTOPHER JR(チャーリー・パーカー)作のインストゥルメンタル。12小節ブルースを土台にしたビバップ曲で、歌詞は存在せず作詞者は情報不明。1950年の『Bird and Diz』セッションでの録音が広く知られ、以後ジャズ・スタンダードとして定着した。タイトルの語源など詳細は情報不明だが、パーカー作品の中でも演奏頻度が高い。

音楽的特徴と演奏スタイル

主題はビバップ特有の急速テンポとシンコペーション、クロマチックな接近音を多用した流麗なラインが特色。フォームは12小節ブルースで、ターンアラウンドやii–V進行を活発に行き来する即興が要。アドリブではビバップ・スケール、エンクロージャー、アプローチ・ノートが効果的に機能する。ドラムはライド中心のスウィング、ベースは4ビート、ピアノはシェル・ボイシングや殴打的コンピングで推進力を作り、管はヘッドとソロの明確な切替が軸となる。

歴史的背景

第二次大戦後に成熟したビバップ語法をブルース形式へ凝縮した例として位置付けられる。パーカーとディジー・ガレスピーが再会した1950年のスタジオ録音で注目を集め、クラブ・シーンやジャム・セッションの共通レパートリーへと広がった。出版年や初演の細部は情報不明だが、戦後ジャズを象徴するコンボ・ナンバーとして、教育現場と実演現場の双方で伝承されてきた。

有名な演奏・録音

代表例は1950年『Bird and Diz』での演奏。Charlie Parker(as), Dizzy Gillespie(tp), Thelonious Monk(p), Curly Russell(b), Buddy Rich(ds)による緊密なヘッドと強靭なソロが聴きどころで、ビバップの語法が高密度に刻まれている。その後も多くの小編成コンボが取り上げ、学生バンドやプロの現場で録音が重ねられた。個別の網羅的ディスコグラフィは情報不明だが、実演頻度の高さが曲の地位を裏づけている。

現代における評価と影響

ブルース進行にビバップの語彙を適用する格好の教材として、音大やワークショップで定番。フレーズの言い回し、クロマチックの用法、休符の配置、ドライブ感あるスウィングの作り方まで分析対象となる。セッション現場でも依然演奏頻度が高く、楽器編成を問わず取り組みやすいことから、基礎力養成と表現力の両面で評価が定着している。

まとめ

Bloomdidoは、シンプルな12小節ブルースに最先端のビバップ語法を融合した名曲。1950年の代表的録音を起点にスタンダード化し、演奏的快感と学習的価値を兼備する。構造は平易ながら内容は高度——世代を超えて研究・実演され続ける、ジャズのコア・レパートリーである。