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Day In, Day Out

  • 作曲: BLOOM RUBE,MERCER JOHN H
#スタンダードジャズ
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Day In, Day Out - 楽譜サンプル

Day In, Day Out|楽曲の特徴と歴史

基本情報

Day In, Day Outは、作曲家Rube Bloomと作詞家Johnny H. Mercerによって1939年に発表されたポピュラー・ソング。のちにジャズ・シーンで広く演奏され、いわゆる“アメリカン・ソングブック”を代表する一曲として定着した。恋に囚われた心情を、タイトルの反復が象徴的に描き出す作品で、歌詞の全文はここでは扱わないが、日々絶えず相手を想い続ける切迫感と高揚が核となっている。

音楽的特徴と演奏スタイル

躍動的なスウィング・グルーヴと、明快で上行感のあるメロディが特徴。タイトル・フレーズに合わせてリズムが押し出され、サビでダイナミックに盛り上がる構成が多くの歌手に好まれてきた。テンポ設定は中速から速めまで幅広く、ビッグバンドではブラスのリフと強靭なバックビートで華やかに、コンボではウォーキング・ベースとシンバル・レガートでドライヴ感を作る解釈が定番。ボーカルはフレーズの跳躍やブレス配分が鍵で、アドリブ・スキャットや転調を取り入れる編曲も少なくない。

歴史的背景

1930年代末のアメリカはスウィング黄金期。ラジオとダンスホールを中心に、機知に富む言葉とキャッチーな旋律を備えた歌が大衆に支持された。本曲はその潮流の中で誕生し、戦後もジャズ・ミュージシャンによって継承され続けた。ソングライターとして脂の乗った時期のジョニー・マーサーと、メロディメーカーとして知られるルーブ・ブルームの協働が、時代を超える普遍性を生み出している。

有名な演奏・録音

代表的な録音として、フランク・シナトラがアルバム『Come Dance with Me!』(1959)で取り上げた快活なヴァージョンが挙げられる。また、エラ・フィッツジェラルドは『Sings the Johnny Mercer Song Book』(1964)で洒脱な解釈を披露し、楽曲の言葉遊びとスウィング感を両立させた。ほかにも多数のボーカリストやビッグバンドがレパートリーに採用し、ライブではコール&レスポンスやエンディングのキメを拡張するなど、編曲面での自由度も高い。

現代における評価と影響

今日でもジャズ・クラブや音楽大学のアンサンブルで頻繁に扱われ、スタンダード学習の導入曲としても有用とされる。歌詞のリズムと旋律の噛み合いが良く、発音・タイム感・スウィングの基礎を身につける教材的価値が高い一方で、プロの現場でも観客の反応を得やすい強さを持つ。

まとめ

Day In, Day Outは、端的な言葉と推進力のある旋律で、時代を越えて演奏され続けるジャズ・スタンダード。多様な編曲に耐える普遍性が、現在もこの曲を舞台や録音で輝かせている。