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Everything I Have Is Yours

  • 作曲: LANE BURTON
#スタンダードジャズ
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Everything I Have Is Yours - 楽譜サンプル

Everything I Have Is Yours|楽曲の特徴と歴史

基本情報

『Everything I Have Is Yours』は、作曲Burton Lane、作詞Harold Adamsonによる1933年のポピュラー曲。MGM映画『ダンシング・レディ』で用いられ、その後ジャズ・スタンダードとして定着した。献身的な愛を静かに誓う内容で、バラードとして歌われることが多い。旋律は歌いやすく、言葉運びが自然で、ヴォーカルの表現力を引き出す楽曲として重宝されている。

音楽的特徴と演奏スタイル

端正な旋律線と半音階的な和声進行が特徴。テンポはスロー〜ミディアムで、ルバートの導入から4ビートへ移行するアレンジが好まれる。ボーカルでは細やかなブレスとレガートが要、器楽では内省的なソロが映える。ダイナミクスの振幅が大きく、サビで情感を高める解釈が一般的。キーは歌い手に合わせ柔軟に移調され、ピアノ・トリオやビッグバンドまで幅広い編成に適応する。

歴史的背景

1930年代ハリウッドのスタジオ・ミュージカル文化の中で誕生。大恐慌期の観客に向けたロマンティックな楽曲として支持を集め、ダンス・バンドやラジオを通じて広まった。MGM映画『ダンシング・レディ』(1933年)への起用が知名度を押し上げ、以降は歌手とオーケストラの定番レパートリーに。1952年には同名のMGM映画『Everything I Have Is Yours』が公開され、曲名が再び注目を浴びた。

有名な演奏・録音

初演歌手やチャート成績は情報不明だが、発表以降多くのポピュラー歌手とジャズ・アーティストが録音。スロー・バラードからミディアム・スウィングまで解釈は幅広い。レコーディングではストリングスやウッドウィンドを加えた叙情的アレンジも定番で、ピアノ伴奏のみの親密なテイクも多い。映画での再使用例もあり、1952年の同名作品は題名曲として採用した。

現代における評価と影響

現在もスタンダード集やリードシートに収録され、ボーカル曲のレパートリーとして定評がある。献身をテーマにした普遍的な歌詞と流麗なメロディは、時代や編成を超えて通用し、教育現場やリサイタルでも取り上げられる。ピアノ・トリオやサクソフォン・バラードでも相性が良く、成熟した抒情を求める演奏家に支持され続けている。著作権や原盤の詳細は情報不明。

まとめ

映画発のロマンティックなバラードとして生まれ、時代を超えて歌い継がれる一曲。端正な旋律と情感豊かな詞が魅力で、ジャズ・バラードの入門にも適する。詳細なディスコグラフィーは情報不明だが、レパートリーとしての生命力は揺るがず、今なお多様な解釈で新たな命を与えられている。