あなたのポケットにスタンダードの楽譜集をソングブック12keyに移調できる楽譜アプリ「ソングブック」

山口百恵

さよならの向う側

  • 作曲: 宇崎 竜童
#邦楽ポップス#歌謡曲
App StoreからダウンロードGoogle Playで手に入れよう
← 楽曲一覧に戻る

さよならの向う側 - 楽譜サンプル

「さよならの向う側|歌詞の意味と歴史」

基本情報

「さよならの向う側」は、作曲を宇崎竜童が手がけた日本のポップス/歌謡曲。代表的な歌唱としては山口百恵が広く知られ、同コンビによる楽曲のなかでも屈指の人気を誇る。作詞は阿木燿子。静謐で抒情的なバラード調の構成が特徴で、情景描写と心理の推移を精緻に結びつける表現で高い評価を得ている。リリース年や初出アルバムなど詳細データは情報不明。

歌詞のテーマと意味

タイトルが示すのは「別れ」のその先に広がる世界—喪失を嘆くだけでなく、別れを受け止めて一歩進む静かな決意である。直接的な言い回しを避け、余白を活かす言葉運びが聴く者の解釈を促す。別離が恋愛か人生の節目かは明言されず、聴き手の経験に応じて「死生観」「旅立ち」「解放」といった複数の層で受け取れる。感情の高ぶりを過度に演出せず、語りかけるような言葉選びが普遍性を生む点も魅力だ。

歴史的背景

1970年代後半から80年代にかけての歌謡ポップスは、物語性の高い歌詞と重厚なアレンジで成熟期を迎えた。その流れの中で、宇崎竜童と阿木燿子によるタッグは、都会的で文学性の高い作品群を送り出し、歌手の表現力と音楽的完成度の両面で評価を押し上げた。本曲もその系譜に位置づけられ、劇的な展開よりも余韻を重んじる美学が、時代を超える力を与えている。

有名な演奏・映画での使用

代表的な歌唱は山口百恵。以後、多くのアーティストがコンサートやアルバムでカバーし、世代を越えて歌い継がれている。テレビ番組の特集や音楽番組でのトリビュート演奏、CMやイベントでの引用など、ポピュラー文化の中で参照される機会も多い。一方、特定の映画作品での使用実績については情報不明。

現代における評価と影響

過度な装飾を避けたメロディと、余白を残す言葉の力学は、現在のシンガーソングライターやJ-POPのバラードにも通じる美意識として再評価が進む。カラオケや配信世代にも支持され、フェアウェル・ソングの定番として記憶の儀式を支える役割を担っている。音域とダイナミクスの緩急が表現力を要するため、歌唱コンテストや音楽番組での選曲率も高い。

まとめ

「さよならの向う側」は、別れの痛みを静かな肯定へと昇華する名バラード。宇崎竜童の旋律と阿木燿子の詩が、聴き手の人生に重なり合う余地を残しながら、普遍的な情感を紡ぎ出す。詳細なリリース情報は情報不明だが、楽曲が放つ時間耐性と文化的影響は揺るぎない。今なお新たな解釈を生み続ける、歌謡ポップスの古典である。