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You And The Night And The Music
- 作曲: SCHWARTZ ARTHUR

You And The Night And The Music - 楽譜サンプル
You And The Night And The Music|楽曲の特徴と歴史
基本情報
Arthur Schwartz作曲、Howard Dietz作詞による1934年のブロードウェイ・ミュージカル『Revenge with Music』の挿入歌。以後、ポピュラーからジャズへ広く定着し、今日では代表的なジャズ・スタンダードとして演奏される。原題はYou And The Night And The Music。
音楽的特徴と演奏スタイル
32小節AABA形式で、マイナー基調の緊張感と官能性が共存する和声進行が特徴。半音階的な動きと循環するII-Vが即興の糸口を豊かにし、ミディアムからアップテンポのスウィング、ビバップ的アプローチまで幅広く適応。バラードとしてもしばしば歌われ、イントロにはペダルトーンや反復的リフが効果的に用いられる。
歴史的背景
1930年代のブロードウェイ黄金期に生まれ、舞台での成功を足掛かりにダンス・バンドやクラブ・シーンへと浸透。戦前のスウィング時代から戦後のモダンジャズに至るまで継続的に取り上げられ、アメリカン・ソングブックの重要曲として地位を確立した。映画やテレビでの初期使用状況は情報不明。
有名な演奏・録音
本曲は多数の歌手と器楽奏者に録音され、ビッグバンド編成から小編成コンボまで多様な解釈が存在する。ヴォーカルではリリカルなフレージング、インストではテンション豊かなソロ構築が聴きどころ。特定の代表盤やチャート成績、初演キャストの詳細は情報不明だが、盤歴の厚さ自体がスタンダード曲としての格を物語る。
現代における評価と影響
音大やジャム・セッションの現場でも定番教材として扱われ、マイナー調スタンダードのアドリブ練習に適した題材とされる。編曲面でもラテン・フィールや3拍子化などの再解釈が活発で、世代やジャンルを超えて継続的に演奏されている。最新の映画・ドラマでの起用状況は情報不明。
まとめ
舞台発の名曲でありながら、洗練された旋律とスリリングな和声が即興性に火をつけ、時代を超えて演奏され続けてきた。You And The Night And The Musicは、夜の気配とロマンを湛えた雰囲気を持ち、歌でも器楽でも映える稀有なスタンダードである。入門から上級まで、長く付き合える一曲と言える。